坂口安吾 (さかぐち・あんご)/握った手 明治開化 安吾捕物シリーズ 他  <あらすじ 要約>計42冊

坂口安吾 (さかぐち・あんご)/握った手 明治開化 安吾捕物シリーズ 他  <あらすじ 要約>計42冊

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坂口安吾 (さかぐち・あんご) 
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雨宮紅庵 
坂口安吾の 短編集です。「君、あの女の生活を暫く保証してやってくれないか?」、「つまりあの人を二号にしろと言うわけか?」。友人・雨宮紅庵に頼まれて、若い女・蕗子の面倒を見ることになった妻子持ちの伊東伴作でした
蕗子に対する紅庵の行動を・・・・・

自分の恋を自分では完成し得ない変態な男と、性的無能者を夫に持った美貌の女。奇妙な三角関係を描いて興味ぶかいです
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アンゴウ 
坂口安吾の 短編集です。戦死した旧友・神尾の蔵本を古本屋で見つけた矢島でした。「いつもの処にいます七月五日午後三時」。本に挟んであった用箋に書かれた数字の暗号を解読した矢島は、妻・タカ子と神尾が不倫関係にあったと確信します。
戦禍で失明したタカ子に、・・・・・

「ねえ、私はどうして、何も見ていなかったのよ」。戦争で二人の子供を亡くした主人公にもたらされた奇蹟を描いた感動作です。
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お奈良さま 
短編集です。生まれつきオナラが多い体質の寺の住職がいました。付いたあだ名はお奈良さま。お経だけでなくオナラもあげてしまう彼は、檀家の妻とその娘から、祖母の葬儀を汚したと怒られます。「あなたのオナラは軽犯罪法の解釈いかんによっては当然処罰されるべきで、すくなくとも文化人の・・・・・

夫婦の愛情とオナラとの密接な繋がりを描いて面白素晴らしい作品です。
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女剣士 
坂口安吾の 短編集です。刑務所から出所した中年のコソ泥・石毛存八は、山奥に住む剣術家・小山内朝之助の下僕になりますが、毎日、朝之助や朝之助の美貌の娘・歌子に容赦なく打擲される。歌子と結婚するという希望を見出した存八は、・・・・・

父でありながら歌子への愛欲を断ち切れない朝之助の苦悩がつづきます。修行のみに生きる父と娘の異常を超越した結びつきを描いています  
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外套と青空 
坂口安吾の 短編集です。機械ブローカーの生方庄吉と知り合いになった三文文士の落合太平です。風変わりな男たちが集まる庄吉の家に招かれた太平は、芸者あがりの庄吉の妻・キミ子と出会います。
愛人なしでいられないキミ子の性情と、そんな女を妻に持った庄吉の悲痛、肉欲の妄執に憑かれた・・・・・

あの外套とあの青空がなければ。肉体と情慾の象徴である“外套と青空”が印象に残る官能小説です。
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桂馬の幻想 
坂口安吾の 短編集です。将棋の対局中、散歩に出た若手棋士の木戸は、運命的に茶店の女と出会います。女の顔に四五桂(父殺しの疑惑)を見た彼は、棋士を辞めて、世間から姿を消してしまいます。
観戦記者の野村は、「四五桂の謎」を・・・・・

「お前の性根はくさっているぞ。お前の魂はまだ将棋指しの泥沼からぬけていないよ」。意外な展開がまっています。
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現代忍術伝 
坂口安吾の 長編集です。
戦後派らしくヌケメのないチンピラ大学生(社長・天草次郎や重役・白河半平たち)が経営するヤミ屋の「天草商事」を相手に、ウソの アヘン取引を仕掛ける土建屋「石川組」の渉外部長・サルトル・サスケです。天草商事のスパイだった美女・近藤ツル子と・・・・・

天草商事に入社したばっかりに、箱根のマニ教神殿に監禁されてしまった戦前派の五十男・正宗菊松の顛末もハチャメチャで興味ぶかいです。敵味方入り乱れて繰り広げられる謀略ビジネスです
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桜の森の満開の下 
坂口安吾の 短編集です。女の亭主を殺害し、女を八人目の女房にした鈴鹿峠の山賊です。「お前は私の亭主を殺したくせに、自分の女房が殺せないのかえ。お前はそれでも私を女房にするつもりなのかえ」。
わがままな女の命令で、他の女房たちを殺戮した男は、「首遊び」に夢中になる女のために毎晩、・・・・・

いつまでも涯のない無限の明暗のくりかえし。桜の森の満開の下の秘密を描いた幻想ホラー作品です。
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出家物語 
坂口安吾の 短編集です。美しい未亡人・キヨ子とお見合いをしたオデン屋の五十男・幸吉です。見合いをしたその日に体を許すほどの好色のキヨ子でしたが、戦死した主人が生きて帰るかも知れないからと、幸吉は彼女に結婚を拒まれてしまいます。「主人はいろんな風に可愛がってくれたわ。あなたなんかと比較にならないうまさだったわ。あなたはダメね。それに、・・・・・

キヨ子が結婚しない本当の理由がしたたかで興味ぶかいです。
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正午の殺人 
坂口安吾の 短編集です。流行作家・神田兵太郎が自宅の寝室で射殺されます。犯行時刻と思われる正午に神田邸を訪れた美人記者・安川久子に嫌疑が掛かかります。久子の無罪を信じる新聞記者・矢部文作は、旧友の巨勢博士に助けを求めます。ピストルの音を誰も・・・・・

  「その日の異常は全てが音だぜ。視覚については異常は起っていないのだ」。名探偵・巨勢博士の推理が楽しめる作品です。
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人生案内 
坂口安吾の 短編集です。新聞の人生案内の熱狂的ファンである中年男・山田虎二郎。人生案内を読んだり投書したりしたいばかりに、仕事を辞めてしまい、女房のお竹を働きに出します。「人生案内てえものがニセモノに限るように、人生も人間てえものもいいカゲン・・・・・

創作した悩みばかり投書してきたために、ホンモノの悩みを書けない人生案内狂の男の“悟り”を描いて興味ぶかいコメディ作品です。
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心霊殺人事件 
坂口安吾の 短編集です。戦死した長男の霊のお告げを聞くため、わざわざ大和の心霊術師・吉田八十松を呼び寄せた高利貸の後閑仙七でしたが、真っ暗な部屋で開かれた「心霊実験会」のさ中に、何者かに殺害されます。心霊にかこつけた・・・・・

  「どうやら事件が解決する思いますよ。すくなくともあの荷物の内容を調べてみればね」。奇術師・伊勢崎九太夫が事件を解決する探偵小説です。
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選挙殺人事件 
坂口安吾の 短編集です。国政選挙に立候補した三高木工所の主人・三高吉太郎。知名度も地盤もなく、落選することが分かっていながら、なぜ彼は立候補したのか  何か裏があるに違いないと睨んだ新聞記者の寒吉は、三高の動向を探ります。三高が・・・・・

ああ無情、ああ」の意味とは  あの「不連続殺人事件」を朝メシ前にスラスラと解決した私立タンテイ・巨勢博士が登場する推理小説です。
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町内の二天才 
坂口安吾の 短編集です。息子の長助に野球をさせている魚屋の金サンと、息子の正吉に将棋をさせている床屋の源サン。自分の子供を天才だと思っている二人は、隣人同士でありながらとにかく仲が悪いのです。「今に見てやがれ。十年後には何のナニガシと天下にうたわれる・・・・・

、「十年の後にはウチの正坊は天下の将棋の名人だ」。天下たいへいということで  めでたし、めでたしです。
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投手殺人事件 
坂口安吾の 短編集です。プロ野球・チェスター軍の大鹿投手が刺殺されました。恋人・暁葉子と結婚したい大鹿は、葉子の夫・岩矢に手切れ金を渡すため、三百万円の大金を用意できる球団への移籍を急いでいました。大鹿を巡って争奪戦を繰り広げる球団スカウトの煙山と光子です。
「どうしても、犯人は・・・・・

。京都の名探偵・居古井警部が暴く鉄道トリック   見事な出来栄えの本格推理小説です。
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南京虫殺人事件 
坂口安吾の 短編集です。密売組織の女親分「ミス南京」の比留目奈々子が殺害されました。波川巡査と波川の娘・百合子(婦警)は、中国人の陳氏の邸に逃げ込んだ犯人の男を追跡します。「お父さんのカンは当ったらしいね。この事件には表面に現れていない・・・・・

。事件の証拠品である南京虫(婦人用腕時計)から意外な真相が明らかになる展開が面白いです 探偵役の父娘コンビも楽しいです。
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握った手 
坂口安吾の 短編集です。映画館で衝動的に見知らぬ若い女性の手を握ってしまい、握り返されたのがきっかけで、彼女と付き合うようになった内気な大学生・松夫。綾子はあのような時、誰に対しても握られた手を握り返すのではないか  不安に陥った松夫は、心理学に凝っている女学生・水木由子の手をいきなり・・・・・

「オレに必要なのは革命だ。偉大な革命だ   オレにだって、いろいろなことが、できるのだ」。“革命”の顛末を描いて最高におもしろい悲喜劇です。
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不連続殺人事件 
坂口安吾の 長編集です。
探偵小説の従来の公式などは問題じゃない。探偵小説は合理的でなければならない。
詩人・歌川一馬の家に集まった一癖も二癖もある個性的な面々(文士の私を始め、画家・土居ピカ一、弁護士・神山東洋、女流作家・宇津木秋子、医者・海老塚晃二、看護婦・諸井琴路)。一馬の母・梶子の一周忌が近づく中、山中の洋館を中心舞台とした殺人事件が次々と発生していきます。
「不連続」に見せかけた周到な連続殺人事件を、探偵の才能に長けた青年・巨勢博士が暴きます   「ここのウチは、犯罪よりもエロチシズムの刺戟・・・・・

犯人が残した不覚なる「心理の足跡」とは
「人間的に完全に合理的な探偵小説」ゆえに、読後感はスッキリ納得できます。相手に、そこまでする必要はないのですがネ」。ミステリー史に残る本格推理小説の名作です。
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保久呂天皇 
坂口安吾の 短編集です。大金の入った大事なシマの財布を盗まれてしまった保久呂村の金持ちである中平は、日頃から仲の悪い貧乏人の久作を疑うようになります。この村の天皇家は自分だと思い込むに至った久作は、何年もかけてミササギ(天皇の墓)を造り上げ、石室の中で生活するうちに、この上ない・・・・・

「これが神の心、天皇の心だ」。天皇になり損なった男の顛末を描いた悲喜劇作品です。
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水鳥亭 
坂口安吾の 短編集です。ウダツの上がらない小学校教員・梅村亮作。妻・信子と娘・克子に見捨てられ、空襲で焼け出された彼は、元同僚で戦争成金の野口に頼み込んで、野口の別荘の鶏小屋に住ませてもらいます。戦争で価値のなくなった別荘を野口から買った亮作は、「温泉と畑つきの別荘の・・・・・

「ウム。水鳥亭。これがいい」。皮肉なラストです。ケチの野口との価格交渉合戦が興味ぶかいのです。
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紫大納言 
坂口安吾の 短編集です。女好きの五十男である紫の大納言は、ある夏の夜、一管の小笛を拾います。それは、月の国の姫の秘蔵の笛で、姫の侍女(天女)があやまって落としたものでした。美しい天女に恋をした彼は、彼女が月へ帰ってしまわぬよう、盗人に・・・・・

「月の国の仕返しを受けますよ」。平安中期の京都を舞台に、官能の虜となった男の報いを描いた幻想小説作品です。
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屋根裏の犯人 
坂口安吾の 短編集です。一年前に盗まれた かね包みが母屋の屋根裏から見つかりますが、隠居の婆さんは、犯人が鼠(ねずみ)であることに、なかなか納得しません。医者の妙庵先生は・・・・・

ケチすぎる婆さんのどこまでもドケチなオチが笑える作品です。
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夜長姫と耳男 
坂口安吾の 短編集です。夜長の長者の娘・夜長姫のために仏像を造ることになったヒダのタクミのオレ(耳男)。姫に耳を斬り落されてしまったオレは、姫の無邪気で明るい笑顔に真の怖ろしさを感じます。姫の笑顔を押し返すほどの怖ろしい・・・・・

「好きなものは咒(のろ)うか 殺すか争うかしなければならないのよ」。夜長姫の笑顔の秘密と、凄切な愛の形を描いた幻想小説の秀作品です。
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明治開化 安吾捕物 その一 舞踏会殺人事件 
坂口安吾の 短編集です。政商・加納五兵衛が自邸の仮装舞踏会で殺害されました。各界の要人が出席する中、五兵衛の娘・お梨江が蛇に驚いて卒倒した騒ぎの隙に、何者かが小柄を投げて・・・・・

「さ、すべての謎がとける時が参りました」。紳士探偵・結城新十郎、剣士・泉山虎之介、戯作者・花廼屋(はなのや)因果、そして勝海舟による推理が楽しめる作品です  安吾捕物第1話。
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明治開化 安吾捕物 その二 密室大犯罪 
坂口安吾の 短編集です。小間物屋・川木屋の主人・藤兵衛が、居間にしていた土蔵の二階で殺害された。番頭をクビになった加助、不正がバレた若い番頭の修作、不義を働いた藤兵衛の妾・お槙と甥の芳男。殺害動機のある四人の・・・・・ 

密室殺人事件に挑む紳士探偵・結城新十郎の活躍を描いた安吾捕物シリーズ第2話作品です。
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明治開化 安吾捕物 その三 魔教の怪 
坂口安吾の 短編集です。新興宗教・天王会(カケコミ教)の信徒が、ノド笛を噛み切られ腹を裂かれて殺される連続殺人事件が発生します。教団の幹部である世良田摩喜太郎と大野妙心の対立、教団に恨みのある月田家の兄妹・全作とミヤ子、生贄を捧げる・・・・・

信徒に成りすまして教団に潜入していた密偵・牧田の報告を聞いた名探偵・結城新十郎の推理はどのように。  第3話。
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明治開化 安吾捕物 その五 万引家族 
坂口安吾の 短編集です。大富豪の浅虫権六が業病を苦に自殺します。この秘密を種に浅虫家を強請っていた医師の花田と下男の野草が殺害されます。権六の妻・スギ子と娘・キク子の万引きの病癖と、万引きの戦利品を土蔵の中に貯蔵します。
「未亡人とキク子さんは、あの事件が起るまでは・・・・・

浅虫家の秘密の意外な真相   探偵・結城新十郎の活躍を描いたシリーズ第5話。
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明治開化 安吾捕物 その六 血を見る真珠 
坂口安吾の 短編集です。航路調査だと偽って、真珠の密漁に出帆した昇龍丸でしたが、船長の畑中と潜水夫の八十吉が何者かに殺害され、大きな真珠も盗まれてしまいます。船長代理となった大和は、乗組員たちや船内を隈なく調べるが、大きな・・・・・

「犯人探しの会」を開いて、事件を解決していく名探偵・結城新十郎の活躍を描いた安吾捕物作品です   第6話。盗まれた真珠の意外な所在が興味ぶかい。
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明治開化 安吾捕物 その八 時計館の秘密 
坂口安吾の 短編集です。小心者であるがゆえに不幸に見舞われ続ける御家人の梶原正二郎でしたが、運漕で大儲けして巨万の富を築きます。我が物顔に振る舞う悪妻のお米たちを自邸の「時計館」から追い出したい正二郎は、離ればなれの正真正銘の本妻・お久美を引き取りますが、殺人事件が・・・・・

推理小説というよりも、波瀾万丈の興味ぶかい作品です。安吾捕物 第8話。
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明治開化 安吾捕物 その九 覆面屋敷 
坂口安吾の 短編集です。継嗣である孫の風守を、病気を理由に座敷牢に閉じ込めている名門・多久家の当主・駒守。風守の誕生日に起きた火事で、風守と駒守が焼死してしまい、分家の息子・木々彦が行方不明になります。「生きていくのはやさしいが、死ぬのはむずかしい」。風守の唯一の友人である寺の息子・英信が言った・・・・・

  旧家の秘密を解明します  名探偵・結城新太郎の活躍を描いたシリーズ第9話。 推理小説 です
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明治開化 安吾捕物 その十 冷笑鬼 
坂口安吾の 短編集です。自分の息子たちを養子や奉公に出してしまい、彼らが路頭に迷っても、まったく意に介さない冷血な元旗本・水野左近です。財産分与を巡って、息子たちに骨肉の争いを演じさせ、それを見物しようと企んだ・・・・・ 

「左近は人が殺し合うことばかりに熱中して、自分が殺されることを全く失念していたよ」。偏屈男の末路を描いた安吾捕物シリーズ第10話。 推理小説 です 
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明治開化 安吾捕物 その十一 稲妻は見たり 
坂口安吾の 短編集です。大雷雨の夜、母里(もり)家の女中・三枝子が失踪した。主家の秘蔵の皿を割ってしまった責任を取り、裏庭の井戸に身を投げたのだと思われたが、井戸の中からは何も発見されませんでした。三枝子の兄・重太郎は、母里家の息子・由也やその友人・・・・・

怪談「番町皿屋敷」に見せかけた事件の真相とは    名探偵・結城新十郎の活躍を描いた安吾捕物シリーズ第11話。推理小説 です
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明治開化 安吾捕物 その十四 ロッテナム美人術 
中編。狂人に仕立てられ、精神病院に入れられてしまった侯爵・大伴家の当主・大伴宗久を救い出したい妹・克子は、名探偵・結城新十郎に相談しますが。宗久はなぜ、三人の違う女性(宗久の妻・シノブと二人の侍女)を同一人物だと・・・・・

 大評判で開店しながら、僅か一ヶ月程で立ち退いてしまった美容術「ロッテナム美人館」のカラクリが興味ぶかいです  安吾捕物シリーズ第14話。推理小説 です
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明治開化 安吾捕物 その十五 赤罠 
坂口安吾の 短編集です。還暦祝いに趣向で自分の葬式を主催した木場の大旦那・不破喜兵衛でしたが、棺桶から脱出することができず、焼死します。棺桶を安置するダビ所の扉に錠をおろしたトビ頭・コマ五郎が逮捕されます。「しかしヌケ道というものは、決して空間の・・・・・

燃えさかるダビ所で実行された密室トリックが見事です。名探偵・結城新十郎の活躍を描いた安吾捕物シリーズ第15話。
推理小説 です
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明治開化 安吾捕物 その十六 家族は六人・目は一ツ半 
坂口安吾の 短編集です。アンマ屋の主人・銀一の女房・オカネが絞殺され、彼女が縁の下に隠していた大金が盗まれた。銀一の姪・お志乃や、銀一の三人の弟子(角平、弁内、稲吉)など、容疑者たちのアリバイを・・・・・

「家族は六人、目は一ツ半。見える方の一ツ半を考えるよりも、見えない方の十半を考える方が重大かも知れない」。   安吾捕物シリーズ第16話。推理小説 です
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明治開化 安吾捕物 その十七 狼大明神 
坂口安吾の 短編集です。織物商の主人・蛭川真弓がオーカミイナリで造られた神の矢に射抜かれ殺されました。「あのタタリが十五年間、まだとけていなかったのだ」。十五年前、やはり神の矢で射抜かれた先代の番頭・定助の死と、富豪・加治家の黄金が盗まれた事件との関連とは    埼玉の山中にあるオーカミイナリを・・・・・

神の矢のタタリの真相を描いて興味ぶかいです   安吾捕物シリーズ第17話。
推理小説 です
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明治開化 安吾捕物 その十九 乞食男爵 
坂口安吾の 短編集です。生糸貿易でダマされ、破産した呉服問屋の久五郎は、妻・政子の兄である貧乏男爵・小沼周信に、政子の離婚の慰謝料をよこせと因縁をつけられ、散々家を荒らされます。そんな悪党の周信は、昔の恋文をネタに羽黒公爵夫人・元子を脅迫しますが、行方不明に・・・・・

女相撲のエピソードと事件がつながる展開がお見事です。名探偵・結城新十郎の活躍を描いた第19話。
推理小説 です
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明治開化 安吾捕物 その二十 トンビ男 
坂口安吾の 短編集です。隅田川バラバラ殺人事件を捜査する    楠巡査は、死体の胃の中に残っていたタケノコを足掛かりに、高利貸しの才川家に当たりをつけますが、事件は迷宮入りします。「殺されたバラバラの主はトンビの男でした。実は勘当された長男加十でした。さて殺したのは・・・・・

犯人が死体をバラバラに細かく切断した理由とは 名探偵・結城新十郎の活躍を描いたシリーズ第20話。
推理小説 です
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