黒島伝治(くろしま・でんじ)/渦巻ける烏の群 電報<あらすじ 要約>

黒島伝治(くろしま・でんじ)/渦巻ける烏の群 電報<あらすじ 要約>

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黒島伝治(くろしま・でんじ) 
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渦巻ける烏の群 
黒島伝治の 短編集です。極寒の西伯利亜(シベリア)に駐屯している日本軍。家庭恋しさに露西亜(ロシア)人女性の家に通う兵卒たちがいました。愛嬌のあるガーリヤの家を訪れた松木と武石ですが、よりによって大隊長とかち合ってしまいます。大隊長の怒りを買ってしまった彼らは、パルチザンの巣窟がある過酷な地帯へ送られてしまいます。「中隊がイイシ守備に行かなけりゃならんのは誰れのためだと思うんだ  お前等、二人が脱柵(だっさく)して女の・・・・・

悲劇を象徴する陰鬱な烏(からす)の群れが舞います  強く印象に残る反戦小説です。

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電報 
黒島伝治の短編集です。息子の将来を考え、中学を受験させる貧農の源作でしたが、貧乏人のくせに生意気だと村中の評判に・・・・・

「銭が仰山あるせに なんぼでも入れたらえいわいな。ひゝゝゝ」と村人たちに皮肉られ、「子供を学校にやって生意気にするよりや、税金を一人前納めるのが肝心じゃ」と村会議員の小川に嫌味を言われます。
結末が何ともやるせない。金持ち連中の傲岸さに憤りを覚えます    

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