大阪圭吉 (おおさか・けいきち)/動かぬ鯨群 香水紳士 死の快走船<あらすじ 要約>計16冊

大阪圭吉 (おおさか・けいきち)/動かぬ鯨群 香水紳士 死の快走船<あらすじ 要約>計16冊

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大阪圭吉 (おおさか・けいきち) 
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あやつり裁判 
大阪圭吉の 短編集です。「問題は、その「つぼ半」の女将にあるんですがね、いやどうも飛んでもない女なんですよ」。証拠不充分の事件の公判は、待合の女将・福田きぬの目撃証言によって有罪に傾きます。きぬが別の事件でも証人になっていることを知った弁護士の・・・・・

彼女はどの被告人ともまったくの無関係でした。女が証人として出頭する意外な目的が興味ぶかい作品です。
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石塀幽霊 
大阪圭吉の 短編集です。秋森家の家政婦・そめ子が、秋森家の門前の道路で刺殺されました。目撃情報から犯人は二人組の男だと判明します。そして、庭下駄の足跡と凶器の指紋によって、秋森家の双生児(ふたご)が逮捕されます。「僕はハッキリこの眼で、二人の犯人を」、「君の云うその共犯者は・・・・・

暑夏での犯行というところがミソで興味ぶかいのです。名探偵・青山喬介ものです。
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動かぬ鯨群 
大阪圭吉の 短編集です。捕鯨船「北海丸」の沈没事故で、一年前に死亡したはずの船員・小森安吉が何と生きていました。しかし、「北海丸」の姉妹船である「釧路丸」の船長によって安吉は殺害されてしまいます。逃げた「釧路丸」を追跡します監視船「隼丸」です。「みんな鯨の祟りだよ。仔鯨を撃つから、・・・・・

沈没事故の意外な真相を描いた海洋ミステリーの秀作作品です。水産試験所の所長・東屋三郎ものです。
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寒の夜晴れ 
大阪圭吉の 短編集です。十二月二十四日の晩、県立女学校の教師・浅見三四郎が仕事で家を留守にしている間に、妻・比露子と従弟・及川が惨殺され、幼い息子・春夫が何者かに浚われました。三四郎の同僚である私(鳩野)は、雪上に残された犯人のスキー跡を尾行しますが、まるで夜空へ舞い上がったかのように、途中で消失していました。「私には、この謎がもう半分・・・・・
同僚教師・田部井氏が突き止める事件の意外な真相です 素晴らしい出来栄えの推理小説作品です。
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気狂い機関車 
大阪圭吉の 短編集です。73号機関車に乗務していた機関手と助手の屍体が、W駅の給水タンク脇と、曲線線路の脇でそれぞれ発見されました。一人の犯人が、二人の人間をほぼ同時に、異なった凶器を使って、しかも雪の積もった現場に足跡を残さずに殺害するトリックとは  「そんな馬鹿な・・・・・

もしそうとすれば、機関車は独りで疾走(はし)って行った事になる。と、とんでもない事だ 」。名探偵・青山喬介ものです。
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銀座幽霊 
大阪圭吉の 短編集です。銀座の煙草店の店員・澄子が殺害され、女主人・房枝も死体で発見される。店の向かいのカフェ「青蘭」の女給たちの目撃証言(二人が着ていた着物の色)から、房枝が澄子を殺した後に自殺したものと思われたが、検屍の結果、房枝は澄子よりも・・・・・

「これからひとつ、その幽霊の正体をみて頂こうと思いますが」。「青蘭」の支配人・西村青年の推理が見事です。
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坑鬼 
大阪圭吉の 短編集です。海底の炭坑で発火事件が発生し、坑夫の峯吉が逃げ遅れてしまいます。他坑への引火を防ぐため、峯吉を見殺しにして、防火扉を閉めた三人(技師・丸山、工手・古井、監督・浅川)だが、次々と殺害されてしまいます。火焔に包まれて死んだはずの・・・・・
 「海水の浸入とこの殺人事件とは、密接な関係がありますよ」。事件の意外な真相を突き止めていく東大工学部出身の秀才・菊池技師の活躍を描いたホラー・ミステリー作品です。死と隣り合わせである炭坑 の様子が印象的です。
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香水紳士 
短編集です。叔母の家へ行くため、列車に乗った少女・クルミさんでしたが、品川駅で無遠慮な紳士が乗り込んできたため、楽しい小旅行は台無しになります。紳士が逃亡中の・・・・・

子供的な少女の大人顔負けの活躍を描いて楽しいユーモア・ミステリー小説となっています。
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三狂人 
大阪圭吉の 短編集です。没落した脳病院の赤沢院長が、脳味噌をえぐり取られて殺害されました。脱走した三人の患者(女の着物を着て歌い続ける「歌姫」、絶えず足で羽目板を叩いている「トントン」、顔中に包帯を巻いている「怪我人」)を・・・・・

「貴方はいま、結末、と云われましたね いやどうも、私は、飛んでもない思い違いをしたらしい」。市立病院の松永博士の活躍を描いたどんでん返し作品です。
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三の字旅行会 
短編集です。毎日違った婦人客が一人ずつ、三時の急行の三等車の三輌目から降りてくる不思議。彼女たちを出迎える案内人の男から、「三の字旅行会」の存在を知った東京駅の赤帽・伝さんでした。その会は、陰徳を尊ぶ会長が始めた慈善的な・・・・・

「三の字旅行会」のカラクリとは  「あ、そういえば、今日は、三日でしたっけ 」。抜群に興味ぶかいユーモア・ミステリー作品です。
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死の快走船 
大阪圭吉の 短編集です。ヨット「白鮫号」で帆走していた商船会社の元船長・深谷氏が殺害されました。事件を調査する水産試験所の東屋三郎は、船体の周囲に付着していた海の泡の跡(吃水線)から、乗船していた人間の重量を割り出し、犯人は二人いると推理するのでした。なぜ深谷氏はわざわざ夜中に帆走に・・・・・

  「成る程、君の算術には間違いはない。が、君は、算術と現実とをゴッチャにしてしまった。」。二転三転する重量計算が読みどころで興味ぶかい作品です。
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闖入者 
大阪圭吉の 短編集です。富士山麓にある山荘「岳陰荘」で洋画家・川口亜太郎が変死しました。亜太郎はなぜ、南の部屋からしか見えない富士山の景色を、東の部屋に閉じこもって写生していたのでしょう  警察は亜太郎の妻・不二(ふじ)に・・・・・

。「不二さんは、富士山に、通ずるですなふム、確かにいい。完全無欠だ 」。東の部屋の窓に現れた意外な“闖入者”とは  いい作品作品です。
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デパートの絞刑吏 
大阪圭吉の 短編集です。宿直で泊り込んでいたRデパート店員・野口達市が絞殺された上、屋上から投げ落とされました。野口の掌中には無数の奇怪な擦過傷が痛々しく残り、しかも死体の落下現場には、売場から盗まれ紛失していた真珠の・・・・・

「犯人は力の強い一人の男と言う結果に逢着します。その強力者とは誰だ」。意外なる犯人を突き止めていく自由研究家・青山喬介の名推理作品です
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とむらい機関車 
大阪圭吉の 短編集です。轢殺事故を引き起こす度に、供養のため操縦室に花環が飾られることから「葬式機関車」と呼ばれる様になったD50・444号機関車です。盗んだ豚を何者かが「葬式(とむらい)機関車」に轢殺させるという奇妙な連続事件が発生します  事件を調査します機関庫の片山助役は、葬具屋「十方舎」の陰気な親娘(おやこ)の秘密を知ります。「どうやらこれでこの事件も幕になったらしいねあの豚の轢殺事件が、こんな・・・・・

豚を盗んだ犯人の動機と、悲恋な結末が心に残る短編ミステリーの名作です。
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白妖 
大阪圭吉の 短編集です。ひき逃げ事件を起した車を追走します大月弁護士でしたが、一本道である観光有料道路から車は忽然と消えてしまいます。一方、車の所有者である岳南鉄道の重役・堀見亮三の別荘では、堀見の娘・富子にチョッカイを出していた・・・・・

凶器のナイフに彫られた誕生日の数字を巡って二転三転する展開が興味ぶかい小説です。刑事弁護士・大月対次もの作品ですです。
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花束の虫 
大阪圭吉の 短編集です。劇団の出資者・岸田直介が銚子・屏風浦の断崖から突き落されて、殺害されました。殺害現場を調査した弁護士・大月対次は、二人が激しく争った靴跡と、落ちていた林檎の皮から、犯人は左利きの女であると推理します。「花束の虫と言うのは、何でも上杉逸二さんの・・・・・

「ははあ。成程」。断崖の格闘の意外な真相が興味ぶかい大月対次の本格推理作品です。
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