日本の近代文学史-終戦後の文学

日本の近代文学史-終戦後の文学

 

敗戦後の文学は、太宰治、坂口安吾、石川淳など無頼派(新戯作派)の活躍から始まった。特に、太宰治の『斜陽』(1947年)と坂口安吾の『堕落論』(1946年)は戦後の人々の心をつかんだ。

プロレタリア文学の流れをくんだ中野重治や宮本百合子は、新日本文学会を創立して、民主主義文学運動をおこし、労働者の文学の力を発掘した。この流れは、新日本文学会が解散したが、日本民主主義文学会(創立当初は文学同盟)に拠る作家たちに受け継がれている。