![]() ![]() 日本名作速読朗読文庫 詳細はクリックをすれば表示されます —> 名作速読朗読文庫vol.535小川 未明全集9 読上機能付き 名作速読朗読文庫vol.535小川 未明全集9 読上機能付き![]() 小川 未明 (おがわ みめい、1882年(明治15年)4月7日 – 1961年(昭和36年)5月11日)は、小説家・児童文学作家。本名は小川 健作(おがわ けんさく)。「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれ、浜田広介と坪田譲治と並んで「児童文学界の三種の神器」と評された。1946年(昭和21年)に創立された日本児童文学者協会の初代会長を務め、1951年(昭和26年)に日本芸術院賞を受賞、文化功労者に選定され、1953年(昭和28年)には日本芸術院会員に推挙された 本文内容見本 5 塩を載せた船 小川未明 赤《あか》ん坊《ぼう》をおぶった、男《おとこ》の乞食《こじき》が町《まち》へはいってきました。その男《おとこ》は、まだそんなに年《とし》をとったというほどではありませんでした。 男《おとこ》の乞食《こじき》は、りっぱな構《かま》えをした家《うち》の前《まえ》へきますと、立《た》ち止《ど》まって、考《かんが》え込《こ》みました。それから、おそるおそる門《もん》の中《なか》へ入《はい》ってゆきました。「どうか、なにかやってくださいまし。」と、声《こえ》をふるわせて頼《たの》みました。 しかし、家《うち》の中《なか》では、その小《ちい》さい声《こえ》が聞《き》こえなかったものか、返事《へんじ》がありませんでした。 乞食《こじき》は、つぎには、もっと大《おお》きな声《こえ》を出《だ》していいました。「なにか、この哀《あわ》れな子供《こども》にやってくださいまし。」といいました。 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.535小川 未明全集9 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
535 | 1 | 小川 未明 | さびしいお母さん | 2515 | 小 |
535 | 2 | 小川 未明 | 三月の空の下 | 4858 | 中 |
535 | 3 | 小川 未明 | 三人と 二つの りんご | 678 | 小 |
535 | 4 | 小川 未明 | 三匹のあり | 2725 | 小 |
535 | 5 | 小川 未明 | 塩を載せた船 | 9333 | 大 |
535 | 6 | 小川 未明 | 事実と感想 | 1893 | 小 |
535 | 7 | 小川 未明 | 時代・児童・作品 | 3890 | 中 |
535 | 8 | 小川 未明 | 児童の解放擁護 | 1647 | 小 |
535 | 9 | 小川 未明 | 詩の精神は移動す | 2001 | 小 |
535 | 10 | 小川 未明 | 渋温泉の秋 | 2788 | 小 |
535 | 11 | 小川 未明 | 自分で困った百姓 | 2348 | 小 |
535 | 12 | 小川 未明 | 自分を鞭打つ感激より | 2277 | 小 |
535 | 13 | 小川 未明 | 島の暮れ方の話 | 3446 | 中 |
535 | 14 | 小川 未明 | しゃしんやさん | 832 | 小 |
535 | 15 | 小川 未明 | 自由なる空想 | 1449 | 小 |
535 | 16 | 小川 未明 | 純情主義を想う | 2233 | 小 |
535 | 17 | 小川 未明 | 正ちゃんとおかいこ | 3247 | 中 |
535 | 18 | 小川 未明 | 少年と秋の日 | 4159 | 中 |
535 | 19 | 小川 未明 | 少年の日の悲哀 | 6319 | 大 |
535 | 20 | 小川 未明 | 初夏の不思議 | 5464 | 中 |
合計冊数20 合計文字数64102
名作速読朗読文庫vol.536小川 未明全集10 読上機能付き![]() 小川 未明 (おがわ みめい、1882年(明治15年)4月7日 – 1961年(昭和36年)5月11日)は、小説家・児童文学作家。本名は小川 健作(おがわ けんさく)。「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれ、浜田広介と坪田譲治と並んで「児童文学界の三種の神器」と評された。1946年(昭和21年)に創立された日本児童文学者協会の初代会長を務め、1951年(昭和26年)に日本芸術院賞を受賞、文化功労者に選定され、1953年(昭和28年)には日本芸術院会員に推挙された 本文内容見本 2 白い影 小川未明 夏《なつ》の日《ひ》のことでありました。汽車《きしゃ》の運転手《うんてんしゅ》は、広《ひろ》い野原《のはら》の中《なか》にさしかかりますと、白《しろ》い着物《きもの》を着《き》た男《おとこ》が、のそりのそりと線路《せんろ》の中《なか》を歩《ある》いているのを認《みと》めました。 このあたりには人家《じんか》もまれであって、右《みぎ》を見《み》ても左《ひだり》を見《み》ても、草《くさ》の葉《は》がきらきらと、さながらぬれてでもいるように、日《ひ》の光《ひかり》に照《て》らされて光《ひか》っていました。また、遠近《おちこち》にこんもりとした林《はやし》や森《もり》などが、緑色《みどりいろ》のまりを転《ころ》がしたようにおちついていて、せみの声《こえ》が聞《き》こえていました。 白《しろ》い男《おとこ》を見《み》ると、運転手《うんてんしゅ》は、ハッと思《おも》って、あわただしく警笛《けいてき》を鳴《な》らしました。 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.536小川 未明全集10 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
536 | 1 | 小川 未明 | 書を愛して書を持たず | 3377 | 中 |
536 | 2 | 小川 未明 | 白い影 | 10239 | 大 |
536 | 3 | 小川 未明 | 白い門のある家 | 3808 | 中 |
536 | 4 | 小川 未明 | しろくまの 子 | 599 | 小 |
536 | 5 | 小川 未明 | 白すみれとしいの木 | 3919 | 中 |
536 | 6 | 小川 未明 | 真吉とお母さん | 5664 | 中 |
536 | 7 | 小川 未明 | 新童話論 | 3084 | 中 |
536 | 8 | 小川 未明 | しんぱくの話 | 4785 | 中 |
536 | 9 | 小川 未明 | 真坊と和尚さま | 3024 | 中 |
536 | 10 | 小川 未明 | 水盤の王さま | 3170 | 中 |
536 | 11 | 小川 未明 | すいれんは咲いたが | 3235 | 中 |
536 | 12 | 小川 未明 | 過ぎた春の記憶 | 5894 | 中 |
536 | 13 | 小川 未明 | 鈴が鳴る | 282 | 小 |
536 | 14 | 小川 未明 | 脊の低いとがった男 | 3450 | 中 |
536 | 15 | 小川 未明 | 絶望より生ずる文芸 | 2096 | 小 |
536 | 16 | 小川 未明 | 草木の暗示から | 2669 | 小 |
536 | 17 | 小川 未明 | 空色の着物をきた子供 | 3529 | 中 |
536 | 18 | 小川 未明 | 空晴れて | 6251 | 大 |
536 | 19 | 小川 未明 | 太陽とかわず | 4690 | 中 |
536 | 20 | 小川 未明 | 谷にうたう女 | 4968 | 中 |
合計冊数20 合計文字数78733
名作速読朗読文庫vol.537小川 未明全集11 読上機能付き![]() 小川 未明 (おがわ みめい、1882年(明治15年)4月7日 – 1961年(昭和36年)5月11日)は、小説家・児童文学作家。本名は小川 健作(おがわ けんさく)。「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれ、浜田広介と坪田譲治と並んで「児童文学界の三種の神器」と評された。1946年(昭和21年)に創立された日本児童文学者協会の初代会長を務め、1951年(昭和26年)に日本芸術院賞を受賞、文化功労者に選定され、1953年(昭和28年)には日本芸術院会員に推挙された 文内容見本 1 駄馬と百姓 小川未明 甲《こう》の百 姓《しょう》は、一ぴきの馬《うま》を持《も》っていました。この馬《うま》は脊《せ》が低《ひく》く、足《あし》が太《ふと》くて、まことに見《み》たところは醜《みにく》い馬《うま》でありましたが、よく主人《しゅじん》のいうことを聞《き》いて、その手助《てだす》けもやりますし、どんな重《おも》い荷物《にもつ》をつけた車《くるま》でも引《ひ》き、また、あるときは脊《せ》の上《うえ》に荷物《にもつ》を積《つ》んで歩《ある》いたのであります。 他《た》の馬《うま》は、よく主人《しゅじん》の意《い》にさからったということを聞《き》きますけれど、この馬《うま》にかぎって、けっして、そんなことはなく、汗《あせ》を流《なが》してよく働《はたら》きました。それがために、甲《こう》の百 姓《しょう》は、どれだけ利益《りえき》を得《え》ていたかわかりません。 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.537小川 未明全集11 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
537 | 1 | 小川 未明 | 駄馬と百姓 | 3578 | 中 |
537 | 2 | 小川 未明 | 単純化は唯一の武器だ | 1291 | 小 |
537 | 3 | 小川 未明 | 単純な詩形を思う | 2117 | 小 |
537 | 4 | 小川 未明 | 小さな赤い花 | 3493 | 中 |
537 | 5 | 小川 未明 | 小さな弟、良ちゃん | 4228 | 中 |
537 | 6 | 小川 未明 | 小さな草と太陽 | 926 | 小 |
537 | 7 | 小川 未明 | 『小さな草と太陽』序 | 926 | 小 |
537 | 8 | 小川 未明 | 小さな年ちゃん | 2433 | 小 |
537 | 9 | 小川 未明 | 近頃感じたこと | 3773 | 中 |
537 | 10 | 小川 未明 | 稚子ヶ淵 | 4703 | 中 |
537 | 11 | 小川 未明 | 父親と自転車 | 2652 | 小 |
537 | 12 | 小川 未明 | ちょうせんぶなと美しい小箱 | 3383 | 中 |
537 | 13 | 小川 未明 | ちょうと怒濤 | 7150 | 大 |
537 | 14 | 小川 未明 | ちょうと三つの石 | 6833 | 大 |
537 | 15 | 小川 未明 | 千代紙の春 | 7193 | 大 |
537 | 16 | 小川 未明 | 月が出る | 181 | 小 |
537 | 17 | 小川 未明 | 月と海豹 | 3874 | 中 |
537 | 18 | 小川 未明 | 月夜と眼鏡 | 5555 | 中 |
537 | 19 | 小川 未明 | 月夜とめがね | 5855 | 中 |
537 | 20 | 小川 未明 | つじうら売りのおばあさん | 2987 | 小 |
合計冊数20 合計文字数73131
名作速読朗読文庫vol.538小川 未明全集12 読上機能付き![]() 小川 未明 (おがわ みめい、1882年(明治15年)4月7日 – 1961年(昭和36年)5月11日)は、小説家・児童文学作家。本名は小川 健作(おがわ けんさく)。「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれ、浜田広介と坪田譲治と並んで「児童文学界の三種の神器」と評された。1946年(昭和21年)に創立された日本児童文学者協会の初代会長を務め、1951年(昭和26年)に日本芸術院賞を受賞、文化功労者に選定され、1953年(昭和28年)には日本芸術院会員に推挙された 本文内容見本 2 角笛吹く子 小川未明 町《まち》の四《よ》つ角《かど》に立《た》って、一人《ひとり》の男《おとこ》の子《こ》がうろうろしていました。子供《こども》ははだしで、足《あし》の指《ゆび》を赤《あか》くしていましたけれど、それを苦《く》にも感《かん》じないようでありました。短《みじか》い黒《くろ》い着物《きもの》をきて、延《の》びた頭髪《とうはつ》は、はりねずみのように光《ひか》っていました。 子供《こども》は、このあたりのものではないことはよくわかっています。前《まえ》には、こんな子供《こども》がこの付近《ふきん》で遊《あそ》んでいたのを、だれも、見《み》たものがないのでありましょう。きっとどこかからやってきて、帰《かえ》る途《みち》を迷《まよ》ったにちがいありません。けれど、なかなかきかぬ気《き》の子供《こども》は、それがために、けっして泣《な》き出《だ》すようなことがなかったのです。 町《まち》には、もう雪《ゆき》がたいてい消《き》えかかっていましたけれど、なおところどころに残《のこ》っているのが見《み》えました。 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.538小川 未明全集12 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
538 | 1 | 小川 未明 | 常に自然は語る | 1893 | 小 |
538 | 2 | 小川 未明 | 角笛吹く子 | 5515 | 中 |
538 | 3 | 小川 未明 | つばきの下のすみれ 小説 | 3583 | 中 |
538 | 4 | 小川 未明 | つばめと乞食の子小説 | 3796 | 中 |
538 | 5 | 小川 未明 | つばめの話 | 2806 | 小 |
538 | 6 | 小川 未明 | つめたい メロン小説 | 581 | 小 |
538 | 7 | 小川 未明 | 強い大将の話 | 3198 | 中 |
538 | 8 | 小川 未明 | てかてか頭の話 | 3377 | 中 |
538 | 9 | 小川 未明 | 手風琴 | 4698 | 中 |
538 | 10 | 小川 未明 | 天下一品 | 10728 | 大 |
538 | 11 | 小川 未明 | 電信柱と妙な男 | 3502 | 中 |
538 | 12 | 小川 未明 | 天を怖れよ | 1473 | 小 |
538 | 13 | 小川 未明 | 童謡 | 117 | 小 |
538 | 14 | 小川 未明 | 童話の詩的価値 | 2567 | 小 |
538 | 15 | 小川 未明 | 童話を書く時の心随筆 | 3130 | 中 |
538 | 16 | 小川 未明 | 遠くで鳴る雷 | 3859 | 中 |
538 | 17 | 小川 未明 | 時計のない村 | 5837 | 中 |
538 | 18 | 小川 未明 | どこで笛吹く | 9536 | 大 |
538 | 19 | 小川 未明 | 年ちゃんとハーモニカ 小説 | 2312 | 小 |
538 | 20 | 小川 未明 | 隣村の子 | 2922 | 小 |
合計冊数20 合計文字数75430
名作速読朗読文庫vol.539小川 未明全集13 読上機能付き![]() 小川 未明 (おがわ みめい、1882年(明治15年)4月7日 – 1961年(昭和36年)5月11日)は、小説家・児童文学作家。本名は小川 健作(おがわ けんさく)。「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれ、浜田広介と坪田譲治と並んで「児童文学界の三種の神器」と評された。1946年(昭和21年)に創立された日本児童文学者協会の初代会長を務め、1951年(昭和26年)に日本芸術院賞を受賞、文化功労者に選定され、1953年(昭和28年)には日本芸術院会員に推挙された 本文内容見本 1 殿さまの茶わん 小川未明 昔《むかし》、ある国《くに》に有名《ゆうめい》な陶器師《とうきし》がありました。代々《だいだい》陶器《とうき》を焼《や》いて、その家《うち》の品《しな》といえば、遠《とお》い他国《たこく》にまで名《な》が響《ひび》いていたのであります。代々《だいだい》の主人《しゅじん》は、山《やま》から出《で》る土《つち》を吟味《ぎんみ》いたしました。また、いい絵《え》かきを雇《やと》いました。また、たくさんの職人《しょくにん》を雇《やと》いました。 花《か》びんや、茶《ちゃ》わんや、さらや、いろいろのものを造《つく》りました。旅人《たびびと》は、その国《くに》に入《はい》りますと、いずれも、この陶器店《とうきてん》をたずねぬほどのものはなかったのです。そして、さっそく、その店《みせ》にまいりました。「ああ、なんというりっぱなさらだろう。また、茶《ちゃ》わんだろう――。」といって、それを見《み》て感嘆《かんたん》いたしました。 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.539小川 未明全集13 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
539 | 1 | 小川 未明 | 殿さまの茶わん | 6029 | 大 |
539 | 2 | 小川 未明 | 囚われたる現文壇随筆 | 2933 | 小 |
539 | 3 | 小川 未明 | 長ぐつの話 | 3458 | 中 |
539 | 4 | 小川 未明 | 泣きんぼうの話 | 3261 | 中 |
539 | 5 | 小川 未明 | なくなった人形 | 4849 | 中 |
539 | 6 | 小川 未明 | 夏の晩方あった話 小説 | 1722 | 小 |
539 | 7 | 小川 未明 | 何を作品に求むべきか | 1532 | 小 |
539 | 8 | 小川 未明 | 波の如く去来す | 879 | 小 |
539 | 9 | 小川 未明 | 名もなき草 | 1642 | 小 |
539 | 10 | 小川 未明 | にじの歌 | 242 | 小 |
539 | 11 | 小川 未明 | 二少年の話 | 4546 | 中 |
539 | 12 | 小川 未明 | 人間性の深奥に立って 随筆 | 2336 | 小 |
539 | 13 | 小川 未明 | 人間否定か社会肯定か 随筆 | 2895 | 小 |
539 | 14 | 小川 未明 | 抜髪 | 2046 | 小 |
539 | 15 | 小川 未明 | ねこ | 2792 | 小 |
539 | 16 | 小川 未明 | ねことおしるこ | 2382 | 小 |
539 | 17 | 小川 未明 | 眠い町 | 5639 | 中 |
539 | 18 | 小川 未明 | 残された日 | 7478 | 大 |
539 | 19 | 小川 未明 | 野ばら | 3824 | 中 |
539 | 20 | 小川 未明 | 灰色の姉と桃色の妹 | 6265 | 大 |
合計冊数20 合計文字数66750
名作速読朗読文庫vol.540小川 未明全集14 読上機能付き![]() 小川 未明 (おがわ みめい、1882年(明治15年)4月7日 – 1961年(昭和36年)5月11日)は、小説家・児童文学作家。本名は小川 健作(おがわ けんさく)。「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれ、浜田広介と坪田譲治と並んで「児童文学界の三種の神器」と評された。娘の岡上鈴江も児童文学者。1946年(昭和21年)に創立された日本児童文学者協会の初代会長を務め、1951年(昭和26年)に日本芸術院賞を受賞、文化功労者に選定され、1953年(昭和28年)には日本芸術院会員に推挙された。 本文内容見本 10 春さきの古物店 小川未明 広《ひろ》やかな通《とお》りには、日《ひ》の光《ひかり》が暖《あたた》かそうにあたっていました。この道《みち》に面《めん》して、両側《りょうがわ》には、いろいろの店《みせ》が並《なら》んでいました。ちょうどその四《よ》つ辻《つじ》のところに、一 軒《けん》の古道具《ふるどうぐ》をあきなっている店《みせ》がありました。そこに、各種《かくしゅ》の道具類《どうぐるい》が置《お》かれてある有《あ》り様《さま》は、さながら、みんなは、いままで働《はたら》いていたけれど、不用《ふよう》になったので、しばらく骨休《ほねやす》みをしているというようなようすでありました。 どんなものが、そこにあったかというのに、まず壁《かべ》ぎわには、張《は》り板《いた》が立《た》てかけられてあり、その下《した》のところに、乳母車《うばぐるま》が置《お》いてあり、その横《よこ》に机《つくえ》があり、その他《た》、火《ひ》ばち・針箱《はりばこ》・瓶《びん》というように、いろいろな道具類《どうぐるい》が並《なら》べられてありました。 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.540小川 未明全集14 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
540 | 1 | 小川 未明 | はちの巣 | 5516 | 中 |
540 | 2 | 小川 未明 | はつゆめ | 2331 | 小 |
540 | 3 | 小川 未明 | はてしなき世界 | 6803 | 大 |
540 | 4 | 小川 未明 | 葉と幹 | 2464 | 小 |
540 | 5 | 小川 未明 | 花とあかり | 1222 | 小 |
540 | 6 | 小川 未明 | 花と人の話 | 5549 | 中 |
540 | 7 | 小川 未明 | 母犬 | 2533 | 小 |
540 | 8 | 小川 未明 | 春がくる前 | 3574 | 中 |
540 | 9 | 小川 未明 | 春風遍し | 1708 | 小 |
540 | 10 | 小川 未明 | 春さきの古物店 | 5860 | 中 |
540 | 11 | 小川 未明 | 春になる前夜 | 6173 | 大 |
540 | 12 | 小川 未明 | 春の日 | 2962 | 小 |
540 | 13 | 小川 未明 | 反キリスト教運動 随筆 | 2108 | 小 |
540 | 14 | 小川 未明 | 日がさとちょう | 5728 | 中 |
540 | 15 | 小川 未明 | ぴかぴかする夜 | 3419 | 中 |
540 | 16 | 小川 未明 | 左ぎっちょの正ちゃん 小説 | 3954 | 中 |
540 | 17 | 小川 未明 | びっこのお馬 | 5779 | 中 |
540 | 18 | 小川 未明 | 百姓の夢 | 11633 | 大 |
540 | 19 | 小川 未明 | 火を点ず | 6842 | 大 |
540 | 20 | 小川 未明 | 貧乏線に終始して随筆 | 2422 | 小 |
合計冊数20 合計文字数88580
名作速読朗読文庫vol.541小川 未明全集15 読上機能付き![]() 小川 未明 (おがわ みめい、1882年(明治15年)4月7日 – 1961年(昭和36年)5月11日)は、小説家・児童文学作家。本名は小川 健作(おがわ けんさく)。「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれ、浜田広介と坪田譲治と並んで「児童文学界の三種の神器」と評された。1946年(昭和21年)に創立された日本児童文学者協会の初代会長を務め、1951年(昭和26年)に日本芸術院賞を受賞、文化功労者に選定され、1953年(昭和28年)には日本芸術院会員に推挙された 本文内容見本 1 不死の薬 小川未明 一 ある夏《なつ》の夜《よる》でありました。三 人《にん》の子供《こども》らが村《むら》の中《うち》にあった大《おお》きなかしの木《き》の下《した》に集《あつ》まって話《はなし》をしました。昼間《ひるま》の暑《あつ》さにひきかえて、夜《よる》は涼《すず》しくありました。ことにこの木《き》の下《した》は風《かぜ》があって涼《すず》しゅうございました。 赤《あか》く西《にし》の山《やま》に日《ひ》が沈《しず》んでしまって、ほんのりと紅《あか》い雲《くも》がいつまでも消《き》えずに、林《はやし》の間《あいだ》に残《のこ》っていましたが、それすらまったく消《き》えてしまいました。夜《よる》の空《そら》は深《ふか》い沼《ぬま》の中《なか》をのぞくように青黒《あおぐろ》く見《み》えました。そのうちに、だんだん星《ほし》の光《ひかり》がたくさんになって見《み》えてきました。 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.541小川 未明全集15 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
541 | 1 | 小川 未明 | 不死の薬 | 5965 | 中 |
541 | 2 | 小川 未明 | 婦人の過去と将来の予期 | 1812 | 小 |
541 | 3 | 小川 未明 | 二つの運命 | 3428 | 中 |
541 | 4 | 小川 未明 | 冬の木立 | 129 | 小 |
541 | 5 | 小川 未明 | 冬のちょう | 4605 | 中 |
541 | 6 | 小川 未明 | 古いてさげかご | 3095 | 中 |
541 | 7 | 小川 未明 | 古いはさみ | 2995 | 小 |
541 | 8 | 小川 未明 | ふるさとの林の歌小説 | 6802 | 大 |
541 | 9 | 小川 未明 | 古巣 | 203 | 小 |
541 | 10 | 小川 未明 | 文化線の低下 | 1806 | 小 |
541 | 11 | 小川 未明 | 文章を作る人々の根本用意 随筆 | 3466 | 中 |
541 | 12 | 小川 未明 | ペスをさがしに | 5788 | 中 |
541 | 13 | 小川 未明 | 紅すずめ | 6267 | 大 |
541 | 14 | 小川 未明 | 宝石商 | 8608 | 大 |
541 | 15 | 小川 未明 | ボールの行方 | 5101 | 中 |
541 | 16 | 小川 未明 | 僕がかわいがるから 小説 | 2844 | 小 |
541 | 17 | 小川 未明 | 僕たちは愛するけれど 小説 | 4168 | 中 |
541 | 18 | 小川 未明 | 僕は兄さんだ | 2419 | 小 |
541 | 19 | 小川 未明 | 星と柱を数えたら小説 | 2749 | 小 |
541 | 20 | 小川 未明 | 星の子 | 8373 | 大 |
合計冊数20 合計文字数80623
名作速読朗読文庫vol.542小川 未明全集16 読上機能付き![]() 小川 未明 (おがわ みめい、1882年(明治15年)4月7日 – 1961年(昭和36年)5月11日)は、小説家・児童文学作家。本名は小川 健作(おがわ けんさく)。「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれ、浜田広介と坪田譲治と並んで「児童文学界の三種の神器」と評された。1946年(昭和21年)に創立された日本児童文学者協会の初代会長を務め、1951年(昭和26年)に日本芸術院賞を受賞、文化功労者に選定され、1953年(昭和28年)には日本芸術院会員に推挙された 本文内容見本 1 星の世界から 小川未明 一 良吉《りょうきち》は貧《まず》しい家《いえ》に生《う》まれました。その村《むら》は寂《さび》しい、森《もり》のたくさんある村《むら》でありました。小鳥《ことり》がきてさえずります。また春《はる》になると、白《しろ》い花《はな》や、香《かお》りの高《たか》い、いろいろの花《はな》が咲《さ》きました。 良吉《りょうきち》には仲《なか》のいい文雄《ふみお》という同《おな》じ年《とし》ごろの友《とも》だちがありました。二人《ふたり》はいつもいっしょに棒《ぼう》を持《も》ったり、駆《か》けっこをしたり、また、さおを持《も》って河《かわ》にいったりして、仲《なか》よく遊《あそ》びました。 村《むら》はずれには河《かわ》が流《なが》れていました。その水《みず》はたくさんできれいでありました。河《かわ》のほとりには草《くさ》が茂《しげ》っていました。二人《ふたり》はその草《くさ》の上《うえ》に腰《こし》を下《お》ろして、水《みず》を見《み》つめながら釣《つ》りをいたしました。 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.542小川 未明全集16 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
542 | 1 | 小川 未明 | 星の世界から | 5341 | 中 |
542 | 2 | 小川 未明 | 北海の白鳥 | 5116 | 中 |
542 | 3 | 小川 未明 | 舞子より須磨へ | 1906 | 小 |
542 | 4 | 小川 未明 | 政ちゃんと赤いりんご 小説 | 5667 | 中 |
542 | 5 | 小川 未明 | 正に芸術の試煉期小説 | 1809 | 小 |
542 | 6 | 小川 未明 | 町のお姫さま | 2910 | 小 |
542 | 7 | 小川 未明 | 街を行くまゝに感ず 小説 | 2997 | 小 |
542 | 8 | 小川 未明 | マルは しあわせ小説 | 794 | 小 |
542 | 9 | 小川 未明 | 三か月 | 95 | 小 |
542 | 10 | 小川 未明 | みけの ごうがいやさん | 639 | 小 |
542 | 11 | 小川 未明 | みつばちのきた日小説 | 5746 | 中 |
542 | 12 | 小川 未明 | 港に着いた黒んぼ小説 | 11467 | 大 |
542 | 13 | 小川 未明 | 民衆芸術の精神 | 3158 | 中 |
542 | 14 | 小川 未明 | 村のかじやさん | 1047 | 小 |
542 | 15 | 小川 未明 | 村の兄弟 | 4363 | 中 |
542 | 16 | 小川 未明 | めくら星 | 6878 | 大 |
542 | 17 | 小川 未明 | ものぐさじじいの来世 | 2492 | 小 |
542 | 18 | 小川 未明 | ものぐさなきつね小説 | 3695 | 中 |
542 | 19 | 小川 未明 | もののいえないもの 小説 | 5693 | 中 |
542 | 20 | 小川 未明 | 森の中の犬ころ | 3158 | 中 |
合計冊数20 合計文字数74971
名作速読朗読文庫vol.543小川 未明全集17 読上機能付き![]() 小川 未明 (おがわ みめい、1882年(明治15年)4月7日 – 1961年(昭和36年)5月11日)は、小説家・児童文学作家。本名は小川 健作(おがわ けんさく)。「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれ、浜田広介と坪田譲治と並んで「児童文学界の三種の神器」と評された。1946年(昭和21年)に創立された日本児童文学者協会の初代会長を務め、1951年(昭和26年)に日本芸術院賞を受賞、文化功労者に選定され、1953年(昭和28年)には日本芸術院会員に推挙された 本文内容見本 1 山の上の木と雲の話 小川未明 山《やま》の上《うえ》に、一 本《ぽん》の木《き》が立《た》っていました。木《き》はまだこの世《よ》の中《なか》に生《う》まれてきてから、なにも見《み》たことがありません。そんなに高《たか》い山《やま》ですから、人間《にんげん》も登《のぼ》ってくることもなければ、めったに獣物《けもの》も上《のぼ》ってくるようなこともなかったのです。 ただ、毎日《まいにち》聞《き》くものは、風《かぜ》の音《おと》ばかりでありました。木《き》はべつに話《はなし》をするものもなければ、また心《こころ》をなぐさめてくれるものもなく、朝《あさ》から夜《よる》まで、さびしくその山《やま》の上《うえ》に立《た》っていました。同《おな》じ木《き》でも、にぎやかな都会《とかい》の中《なか》にある公園《こうえん》にあったならば、毎日《まいにち》、いろいろなものを見《み》、またいろいろな音《おと》を聞《き》いたでありましょう。しかし、この木《き》はそんなことがなかったのであります。 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.543小川 未明全集17 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
543 | 1 | 小川 未明 | 山の上の木と雲の話 | 4105 | 中 |
543 | 2 | 小川 未明 | 闇 | 146 | 小 |
543 | 3 | 小川 未明 | やんま | 2419 | 小 |
543 | 4 | 小川 未明 | 夕暮の窓より | 2000 | 小 |
543 | 5 | 小川 未明 | 夕焼け物語 | 5365 | 中 |
543 | 6 | 小川 未明 | 幽霊船 | 5907 | 中 |
543 | 7 | 小川 未明 | 雪だるま | 3450 | 中 |
543 | 8 | 小川 未明 | 雪の上のおじいさん | 9589 | 大 |
543 | 9 | 小川 未明 | 雪の国と太郎 | 5761 | 中 |
543 | 10 | 小川 未明 | 百合の花 | 4378 | 中 |
543 | 11 | 小川 未明 | 善いことをした喜び | 3986 | 中 |
543 | 12 | 小川 未明 | 酔っぱらい星 | 6350 | 大 |
543 | 13 | 小川 未明 | 世の中のこと | 2820 | 小 |
543 | 14 | 小川 未明 | 読むうちに思ったこと | 2298 | 小 |
543 | 15 | 小川 未明 | 夜の喜び | 1945 | 小 |
543 | 16 | 小川 未明 | 読んできかせる場合 | 1968 | 小 |
543 | 17 | 小川 未明 | ラスキンの言葉 | 1074 | 小 |
543 | 18 | 小川 未明 | 猟師と薬屋の話 | 5414 | 中 |
543 | 19 | 小川 未明 | ろうそくと貝がら | 3878 | 中 |
543 | 20 | 小川 未明 | 老婆 | 6134 | 大 |
543 | 21 | 小川 未明 | 若き姿の文芸 | 1522 | 小 |
543 | 22 | 小川 未明 | 忘れられたる感情 | 1487 | 小 |
543 | 23 | 小川 未明 | 私は姉さん思い出す | 267 | 小 |
543 | 24 | 小川 未明 | 笑わない娘 | 6161 | 大 |
543 | 25 | 小川 未明 | 笑わなかった少年 | 4268 | 中 |
合計冊数25 合計文字数92692
名作速読朗読文庫vol.547知里 真志保全集 読上機能付き知里 真志保(ちり ましほ、1909年2月24日 – 1961年6月9日)は、 アイヌの言語学者。文学博士。専攻はアイヌ語学。姉は、『アイヌ神謡集』の著者・知里幸恵。大学での指導教授は、金田一京助。北海道幌別町字登別町(現在の登別市)出身。言語学者・服部四郎との共同で北海道・樺太各地のアイヌ語諸方言の研究を行いアイヌ語の方言学の基礎を築いた。その業績はもはや「アイヌ学」という一つの学問を築き上げている。 本文内容見本 7 えぞおばけ列伝 知里真志保編訳 えぞおばけ列伝 1.へっぴりおばけ 屋内に独りいると突然炉の中でポアと音を発する.するとあちらでもポア,こちらでもポアとさいげんがない.臭くてかなわない.そういう際には,こっちでも負けずにポアと放してやれば,恐れ入って退散する.あいにくと臭いのが間に合わぬときは,ポアと口真似するだけでも退散するというから,このおばけ案外に気はやさしいのかもしれぬ.名は「オッケオヤシ(1)」(屁っぴりおばけ),または「オッケルイペ(2)」(屁っこき野郎)という. 2.へっぴりおやじの話 前記の「屁っぴりおばけ」というのは樺太アイヌの日常生活や説話の中に出てくるおばけである.おばけなどというよりは,おやじと呼びたいくらい邪気のないおばけだ.このおやじの放屁の偉力を示す説話をひとつ,次に紹介しておく. こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.547知里 真志保全集 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | ||
547 | 1 | 知里 真志保 | 『愛国心』私はこう思う | 219 | 小 |
547 | 2 | 知里 真志保 | アイヌ語学 | 3480 | 中 |
547 | 3 | 知里 真志保 | アイヌ語のおもしろさ | 1959 | 小 |
547 | 4 | 知里 真志保 | アイヌ宗教成立の史的背景 随筆 | 17927 | 大 |
547 | 5 | 知里 真志保 | あの世の入口 ――いわゆる地獄穴について―― 随筆 | 23494 | 大 |
547 | 6 | 知里 真志保 | 生きているコタンの銅像 随筆 | 5740 | 中 |
547 | 7 | 知里 真志保 | えぞおばけ列伝 | 32308 | 大 |
547 | 8 | 知里 真志保 | えぞおばけ列伝 | 4666 | 中 |
547 | 9 | 知里 真志保 | おば金成マツのこと | 1955 | 小 |
547 | 10 | 知里 真志保 | 学問ある蛙の話 | 2776 | 小 |
547 | 11 | 知里 真志保 | 金成マツとユーカラ | 1102 | 小 |
547 | 12 | 知里 真志保 | 言語と文化史 ―― 随筆 | 4743 | 中 |
547 | 13 | 知里 真志保 | 性に関するアイヌの習俗 | 5737 | 中 |
547 | 14 | 知里 真志保 | 洞爺湖の伝説 | 705 | 小 |
547 | 15 | 知里 真志保 | 図書館通い ――私の中学時代―― | 1012 | 小 |
547 | 16 | 知里 真志保 | 日本語とアイヌ語の関係 随筆 | 2005 | 小 |
547 | 17 | 知里 真志保 | ホッキ巻 | 764 | 小 |
547 | 18 | 知里 真志保 | 和人わ舟お食う | 6226 | 大 |
合計冊数18 合計文字数116818
名作速読朗読文庫vol.548古川 緑波全集 読上機能付き![]() 古川 ロッパ(ふるかわ ろっぱ 、古川 緑波とも、1903年(明治36年)8月13日[1] – 1961年(昭和36年) 1月16日)は、1930年代の日本の代表的コメディアン。編集者、エッセイストとしても活動した。「エノケン」のニックネームで同時期に活躍した喜劇役者榎本健一とはしばしば比較され、「エノケン・ロッパ」と並び称されて人気を争った[15]。恰幅の良い体格にロイド眼鏡の丸顔がトレードマークのロッパは、華族出身のインテリらしい、品のある知的な芸風が持ち味で、小柄で庶民的かつ軽業芸も得意なエノケンとは違い、激しい動きは得意でなかったが、軽妙洒脱な語り口に加えて、生来の鷹揚さと朗々たる美声から来るいかにもお殿様らしい貫禄が大衆に好まれた。 本文内容見本 4 うどんのお化け 古川緑波 目下、僕は毎日、R撮影所へ通って、仕事をしている。そして、毎昼、うどんを食っている。 此の撮影所は、かなり辺鄙《へんぴ》な土地にあるので、食いもの屋も、碌に無い。だから、一番安心して食えるのは、うどんだと思って、昼食には、必ず、うどん。そのせいか、大変、腹具合はいい。 そばも食いそうなものだが、僕は、そばってものは嫌い。嫌いと言うよりも、そばを食うとたちまち下痢する。子供の頃は、そんなことは、なかったんだが二十代から、そうなった。だから、江戸っ子の癖に、そばが食えない。従って、僕の食談には、そばに関することは、殆んど出て来ないのである。 ヘンなもので、同業エノケン、榎本健一君が、大変な、そば嫌いである。彼は、先天的の、そば嫌悪症らしく、初恋の女性が、そばを好んだために、彼は、彼女を、あきらめてしまったという話がある位だ。 代表作品 浅草を食べる 色町洋食 うどんのお化け 想い出 甘話休題 下司味礼賛 神戸 氷屋ぞめき このたび大阪 八の字づくし 富士屋ホテル こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.548古川 緑波全集 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
548 | 1 | 古川 緑波 | ああ東京は食い倒れ 随筆 | 2261 | 小 |
548 | 2 | 古川 緑波 | 浅草を食べる | 1771 | 小 |
548 | 3 | 古川 緑波 | 色町洋食 | 2275 | 小 |
548 | 4 | 古川 緑波 | うどんのお化け | 2514 | 小 |
548 | 5 | 古川 緑波 | 想い出 | 2038 | 小 |
548 | 6 | 古川 緑波 | 甘話休題 | 7274 | 大 |
548 | 7 | 古川 緑波 | 牛鍋からすき焼へ随筆 | 5265 | 中 |
548 | 8 | 古川 緑波 | 下司味礼賛 | 2101 | 小 |
548 | 9 | 古川 緑波 | 神戸 | 7183 | 大 |
548 | 10 | 古川 緑波 | 氷屋ぞめき | 1984 | 小 |
548 | 11 | 古川 緑波 | このたび大阪 | 2736 | 小 |
548 | 12 | 古川 緑波 | 清涼飲料 | 271 | 小 |
548 | 13 | 古川 緑波 | 駄パンその他 | 2645 | 小 |
548 | 14 | 古川 緑波 | 食べたり君よ | 2116 | 小 |
548 | 15 | 古川 緑波 | 八の字づくし | 1247 | 小 |
548 | 16 | 古川 緑波 | 富士屋ホテル | 7863 | 大 |
合計冊数16 合計文字数51544
名作速読朗読文庫vol.549柳田 国男全集 読上機能付き![]() 柳田 國男(やなぎた くにお、1875年(明治8年)7月31日 – 1962年(昭和37年)8月8日)は、日本の民俗学者・官僚。現在の兵庫県神崎郡福崎町生まれで、最晩年に名誉町民第1号となった。没後に正三位勲一等。当時の池田勇人首相が「民間人とはいえ、これだけの人物に瑞宝章では軽い」と発言し旭日大綬章が供えられた。帝国憲法下の農務官僚で貴族院書記官長、終戦後から廃止になるまで最後の枢密顧問官に就いた。「日本人とは何か」その答えを求め、日本列島各地や当時の日本領の外地を調査旅行し、初期は山の生活に着目し、『遠野物語』で「願わくは之を語りて平地人を戦慄せしめよ」と述べた。日本民俗学の開拓者で、多数の著作は今日まで重版され続けている。 本文内容見本 1 海上の道 柳田国男 私は三十年ほど前に、日本人は如何《いか》にして渡って来たかという題目について所感を発表したことがあるが、それからこの方《かた》、船と航海の問題が常に念頭から離れなかった。その中の一つで是非ともここに述べておきたいのは、日本と沖縄とを連ねる交通路のことである。今では沖縄へ行くのには概《おおむ》ね西海岸の航路を取っているが、古くは東海岸を主としていたのではないかということを説いてみたいのである。 日本の南北の交通は、後《のち》に使わなくなった東海岸を余計に使っていたのではないか。古い航海には東海岸の方が便利であった。遠浅《とおあさ》の砂浜が多く、短距離を航海しながら船を陸に上げて宿をとり、話がつけば暫《しば》らくの間、あがった処《ところ》に滞在することもできた。むかしは一年に一回航海すればよかったので、年内に再びやってこようなどということは考えなかったのである。 日本では首里《しゅり》と那覇《なは》を中心点と見ることに決めてしまったので、東海岸の文化や言葉は後になって変化したのだと考えている。けれども私は最初からの違いが証明できると思う。 代表作品 海上の道 こども風土記 書物を愛する道 峠に関する二、三の考察 遠野物語 歳棚に祭る神 どら猫観察記 日本の伝説 年中行事覚書 母の手毬歌 野草雑記・野鳥雑記 山の人生 雪国の春 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.549柳田 国男全集 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
549 | 1 | 柳田 国男 | 海上の道 | 7863 | 大 |
549 | 2 | 柳田 国男 | こども風土記 | 49941 | 大 |
549 | 3 | 柳田 国男 | 書物を愛する道 | 5769 | 中 |
549 | 4 | 柳田 国男 | 峠に関する二、三の考察 | 5522 | 中 |
549 | 5 | 柳田 国男 | 遠野物語 | 45628 | 大 |
549 | 6 | 柳田 国男 | 歳棚に祭る神 | 2868 | 小 |
549 | 7 | 柳田 国男 | どら猫観察記 | 5673 | 中 |
549 | 8 | 柳田 国男 | 日本の伝説 | 83529 | 大 |
549 | 9 | 柳田 国男 | 日本の伝説 | 28661 | 大 |
549 | 10 | 柳田 国男 | 年中行事覚書 | 91937 | 大 |
549 | 11 | 柳田 国男 | 年中行事覚書 | 52752 | 大 |
549 | 12 | 柳田 国男 | 母の手毬歌 | 109994 | 大 |
549 | 13 | 柳田 国男 | 木綿以前の事 | 52752 | 大 |
549 | 14 | 柳田 国男 | 木綿以前の事 | 82663 | 大 |
549 | 15 | 柳田 国男 | 野草雑記・野鳥雑記 01 野草雑記 | 64725 | 大 |
549 | 16 | 柳田 国男 | 野草雑記・野鳥雑記 02 野鳥雑記 | 89035 | 大 |
549 | 17 | 柳田 国男 | 山の人生 | 46377 | 大 |
549 | 18 | 柳田 国男 | 山の人生 | 83590 | 大 |
549 | 19 | 柳田 国男 | 雪国の春 | 73847 | 大 |
549 | 20 | 柳田 国男 | 雪国の春 | 65753 | 大 |
549 | 21 | 柳田 国男 | 夢と文芸 | 6912 | 大 |
549 | 22 | 柳田 国男 | 予が出版事業 | 4918 | 中 |
合計冊数22 合計文字数1002905
名作速読朗読文庫vol.550中谷 宇吉郎全集1 読上機能付き![]() 中谷 宇吉郎(なかや うきちろう、1900年(明治33年)7月4日 – 1962年(昭和37年)4月11日)は、日本の物理学者、随筆家。位階は正三位。勲等は勲一等。学位は理学博士(京都帝国大学・1931年)。北海道帝国大学理学部教授、北海道大学理学部教授などを歴任した。自身の研究を含め、科学を一般の人々に分りやすく伝える方法としても随筆をよくした。著書には『冬の華』『立春の卵』など。「雪は天から送られた手紙である」という言葉を残した事も知られる 本文内容見本 5 イグアノドンの唄 ――大人のための童話―― 中谷宇吉郎 カインの末裔《まつえい》の土地 終戦の年の北海道は、十何年ぶりの冷害に見舞われ、米は五分作か六分作という惨めさであった。豊作でさえ米の足りない北海道のことであるから、この年の冬は、誰《だれ》も彼も皆深刻な食糧危機におびやかされた。 それにこの冬は、例年にない珍しい大雪であった。毎日のように、暗い空からは、とめどもなく粉雪が降りつづき、それが人々の生活の上に重苦しくおおいかぶさっていた。この雪に埋《うずも》れた不安な生活の上に、陰鬱《いんうつ》な日々がただ明け暮れて行くのを、じっと我慢して春を待つより仕方がなかった。 私たち一家は、この冬を、羊蹄山麓《ようていさんろく》の疎開先で送った。此処《ここ》は有島《ありしま》さんの『カインの末裔』の土地であって、北海道の中でも、とくに吹雪の恐ろしいところである。「吹きつける雪のためにへし折られる枯枝がややともすると投槍《なげやり》のように襲って来た。 代表作品 I駅の一夜 アラスカ通信 アラスカの氷河 イグアノドンの唄 ウィネッカの冬 おにぎりの味 科学と文化 桂浜 かぶらずし 硝子を破る者 九谷焼 黒い月の世界 ケリイさんのこと こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.550中谷 宇吉郎全集1 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
550 | 1 | 中谷 宇吉郎 | I駅の一夜 | 4791 | 中 |
550 | 2 | 中谷 宇吉郎 | アラスカ通信 | 16485 | 大 |
550 | 3 | 中谷 宇吉郎 | アラスカの氷河 | 2985 | 小 |
550 | 4 | 中谷 宇吉郎 | アラスカの氷河 | 10824 | 大 |
550 | 5 | 中谷 宇吉郎 | イグアノドンの唄小説 | 11361 | 大 |
550 | 6 | 中谷 宇吉郎 | ウィネッカの秋 | 4517 | 中 |
550 | 7 | 中谷 宇吉郎 | ウィネッカの冬 | 3920 | 中 |
550 | 8 | 中谷 宇吉郎 | おにぎりの味 | 1329 | 小 |
550 | 9 | 中谷 宇吉郎 | 面白味 | 1088 | 小 |
550 | 10 | 中谷 宇吉郎 | 貝鍋の歌 | 1841 | 小 |
550 | 11 | 中谷 宇吉郎 | 科学映画の一考察 随筆 | 1577 | 小 |
550 | 12 | 中谷 宇吉郎 | 科学と文化 | 4041 | 中 |
550 | 13 | 中谷 宇吉郎 | 桂浜 | 968 | 小 |
550 | 14 | 中谷 宇吉郎 | かぶらずし | 726 | 小 |
550 | 15 | 中谷 宇吉郎 | 硝子を破る者 | 7125 | 大 |
550 | 16 | 中谷 宇吉郎 | 簪を挿した蛇 | 10424 | 大 |
550 | 17 | 中谷 宇吉郎 | 九谷焼 | 7251 | 大 |
550 | 18 | 中谷 宇吉郎 | 黒い月の世界 | 31957 | 大 |
550 | 19 | 中谷 宇吉郎 | 『ケプロン・黒田の構想』について 随筆 | 3651 | 中 |
550 | 20 | 中谷 宇吉郎 | ケリイさんのこと随筆 | 2333 | 小 |
合計冊数20 合計文字数129194
名作速読朗読文庫vol.551中谷 宇吉郎全集2 読上機能付き![]() 中谷 宇吉郎(なかや うきちろう、1900年(明治33年)7月4日 – 1962年(昭和37年)4月11日)は、日本の物理学者、随筆家。位階は正三位。勲等は勲一等。学位は理学博士(京都帝国大学・1931年)。北海道帝国大学理学部教授、北海道大学理学部教授などを歴任した。自身の研究を含め、科学を一般の人々に分りやすく伝える方法としても随筆をよくした。著書には『冬の華』『立春の卵』など。「雪は天から送られた手紙である」という言葉を残した事も知られる 本文内容見本 5 『西遊記』の夢 中谷宇吉郎 子供の頃読んだ本の中で、一番印象に残っているのは、『西遊記』である。 もう三十年も前の話であり、特に私たちの育った北陸の片田舎には、その頃は子供のための本などというものはなかった。 子供たちは、大人の読み古した講談本などを、親に叱《しか》られながら、こっそり読んでいた。その頃 盛《さかん》に出ていた小波《さざなみ》氏の「世界お伽噺《とぎばなし》」のようなものも滅多に手に入らなかった。 あの一冊十 銭《せん》かの本は、たしか全部で百冊あったはずである。もう何回となく読みかえしたそのうちの一冊の末尾には、百冊の題目がずらりと並んでいた。その題目の一つ一つが少年の心には、あらゆる空想の種であった。これらの百冊の題目は、見開き二 頁《ページ》にぎっしり詰《つま》っていた。 代表作品 原子爆弾雑話 高度八十マイル 粉雪 語呂の論理 『西遊記』の夢 サラダの謎 実験室の記憶 島津斉彬公 写真と暮らした三十年 白い月の世界 線香花火 千里眼その他 淡窓先生の教育 寺田先生と銀座 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.551中谷 宇吉郎全集2 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
551 | 1 | 中谷 宇吉郎 | 原子爆弾雑話 | 7426 | 大 |
551 | 2 | 中谷 宇吉郎 | 高度八十マイル | 3198 | 中 |
551 | 3 | 中谷 宇吉郎 | 粉雪 | 3830 | 中 |
551 | 4 | 中谷 宇吉郎 | 語呂の論理 | 7042 | 大 |
551 | 5 | 中谷 宇吉郎 | 『西遊記』の夢 | 10270 | 大 |
551 | 6 | 中谷 宇吉郎 | サラダの謎 | 2826 | 小 |
551 | 7 | 中谷 宇吉郎 | 実験室の記憶 | 6971 | 大 |
551 | 8 | 中谷 宇吉郎 | 指導者としての寺田先生 | 4573 | 中 |
551 | 9 | 中谷 宇吉郎 | 島津斉彬公 | 1196 | 小 |
551 | 10 | 中谷 宇吉郎 | 「霜柱の研究」について | 4895 | 中 |
551 | 11 | 中谷 宇吉郎 | 写真と暮らした三十年 | 3855 | 中 |
551 | 12 | 中谷 宇吉郎 | 白い月の世界 | 16931 | 大 |
551 | 13 | 中谷 宇吉郎 | 線香の火 | 1145 | 小 |
551 | 14 | 中谷 宇吉郎 | 線香花火 | 4732 | 中 |
551 | 15 | 中谷 宇吉郎 | 千里眼その他 | 13263 | 大 |
551 | 16 | 中谷 宇吉郎 | 淡窓先生の教育 | 1210 | 小 |
551 | 17 | 中谷 宇吉郎 | 地球の円い話 | 5898 | 中 |
551 | 18 | 中谷 宇吉郎 | 茶碗の曲線 ――茶道精進の或る友人に―― | 4942 | 中 |
551 | 19 | 中谷 宇吉郎 | 「茶碗の湯」のことなど | 5473 | 中 |
551 | 20 | 中谷 宇吉郎 | 寺田先生と銀座 | 1116 | 小 |
合計冊数20 合計文字数110792
名作速読朗読文庫vol.552中谷 宇吉郎全集3 読上機能付き![]() 中谷 宇吉郎(なかや うきちろう、1900年(明治33年)7月4日 – 1962年(昭和37年)4月11日)は、日本の物理学者、随筆家。位階は正三位。勲等は勲一等。学位は理学博士(京都帝国大学・1931年)。北海道帝国大学理学部教授、北海道大学理学部教授などを歴任した。自身の研究を含め、科学を一般の人々に分りやすく伝える方法としても随筆をよくした。著書には『冬の華』『立春の卵』など。「雪は天から送られた手紙である」という言葉を残した事も知られる 本文内容見本 4 天地創造の話 中谷宇吉郎 天地創造の話というと、たいへん大袈裟なことになるが、一昨年即ち昭和十九年の夏から、北海道の片隅で、そういう異変が現実に起きているのである。 今まで鉄道が通り畑が耕されていたただの平地であった所が、毎日二十センチくらいの速さで隆起して来て、人家や道路が、何時の間にか丘の上に持ち上げられてしまった。そのうちに噴火が起きて、そこに突如として、四〇五メートルもの高さの火山が現出したのである。その火山は今もなお盛んに鳴動しながら、噴煙を吐いている。 そういう大異変、恐らく世界的に言っても非常に珍しい天地の変動が、現に我が国の一地点で、実際に起きつつあったのである。しかし人々は目前の戦況に心を奪われ、一日何合の米に気をとられていて、そういうことには注意を払う暇がなかったようである。 代表作品 天災は忘れた頃来る 天地創造の話 寅彦の遺跡 長岡と寺田 南画を描く話 南極・北極・熱帯の雪 日本のこころ 楡の花 比較科学論 一人の無名作家 母性愛の蟹 「もく星」号の謎 雪雑記 雪の化石 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.552中谷 宇吉郎全集3 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
552 | 1 | 中谷 宇吉郎 | 寺田先生の追憶 随筆 | 14094 | 大 |
552 | 2 | 中谷 宇吉郎 | テレビの科学番組随筆 | 3078 | 中 |
552 | 3 | 中谷 宇吉郎 | 天災は忘れた頃来る随筆 | 1101 | 小 |
552 | 4 | 中谷 宇吉郎 | 天地創造の話 | 8045 | 大 |
552 | 5 | 中谷 宇吉郎 | 寅彦の遺跡 | 1086 | 小 |
552 | 6 | 中谷 宇吉郎 | 長岡と寺田 | 3716 | 中 |
552 | 7 | 中谷 宇吉郎 | 南画を描く話 | 12956 | 大 |
552 | 8 | 中谷 宇吉郎 | 南極・北極・熱帯の雪 | 3589 | 中 |
552 | 9 | 中谷 宇吉郎 | 『日本石器時代提要』のこと | 1162 | 小 |
552 | 10 | 中谷 宇吉郎 | 日本のこころ | 8611 | 大 |
552 | 11 | 中谷 宇吉郎 | 楡の花 | 1548 | 小 |
552 | 12 | 中谷 宇吉郎 | 比較科学論 | 9697 | 大 |
552 | 13 | 中谷 宇吉郎 | 一人の無名作家 | 1240 | 小 |
552 | 14 | 中谷 宇吉郎 | 母性愛の蟹 | 2585 | 小 |
552 | 15 | 中谷 宇吉郎 | 「もく星」号の謎随筆 | 7253 | 大 |
552 | 16 | 中谷 宇吉郎 | 湯川秀樹さんのこと 随筆 | 1347 | 小 |
552 | 17 | 中谷 宇吉郎 | 雪 | 78492 | 大 |
552 | 18 | 中谷 宇吉郎 | 雪雑記 | 10772 | 大 |
552 | 19 | 中谷 宇吉郎 | 雪の化石2 | 4565 | 中 |
552 | 20 | 中谷 宇吉郎 | 雪の十勝 ――雪の研究の生活―― | 4004 | 中 |
合計冊数20 合計文字数178941
名作速読朗読文庫vol.553中谷 宇吉郎全集4 読上機能付き![]() 中谷 宇吉郎(なかや うきちろう、1900年(明治33年)7月4日 – 1962年(昭和37年)4月11日)は、日本の物理学者、随筆家。位階は正三位。勲等は勲一等。学位は理学博士(京都帝国大学・1931年)。北海道帝国大学理学部教授、北海道大学理学部教授などを歴任した。自身の研究を含め、科学を一般の人々に分りやすく伝える方法としても随筆をよくした。著書には『冬の華』『立春の卵』など。「雪は天から送られた手紙である」という言葉を残した事も知られる 本文内容見本 1 雪は資源である 中谷宇吉郎 昭和二十三年の冬、北海道の大雪山で雪の調査をしたことがある。 雪の調査というのは、雪の深さを測るのではなく、雪の目方を測る調査なのである。雪は春になれば、解けて川へ流れ出るわけであるが、その時どれだけの水量が出るかは、冬の終りに山に積っている雪の量できまる。目方は雪がとけて水になっても変らないから、雪の目方を測っておけば、雪解け水の量も分ることになる。 目的が川へ流れ出る水の量を予知するところにあるので、この調査は、一つの川の集水区域全体について行なう必要がある。或る川の集水区域というのは、前にも説明したように、この区域の周囲をめぐっている分水嶺でかこまれた地域のことである。ちょっとした川でもこの地域は非常に広いので、調査はなかなか困難である。 代表作品 雪は資源である 雪を作る話 由布院行 立春の卵 流言蜚語 若き日の思い出 私の生まれた家 私のふるさと 私の履歴書 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.553中谷 宇吉郎全集4 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
553 | 1 | 中谷 宇吉郎 | 雪は資源である | 5630 | 中 |
553 | 2 | 中谷 宇吉郎 | 雪を作る話 | 3119 | 中 |
553 | 3 | 中谷 宇吉郎 | 由布院行 | 7652 | 大 |
553 | 4 | 中谷 宇吉郎 | 立春の卵 | 8777 | 大 |
553 | 5 | 中谷 宇吉郎 | 流言蜚語 | 2139 | 小 |
553 | 6 | 中谷 宇吉郎 | 若き日の思い出 | 4032 | 中 |
553 | 7 | 中谷 宇吉郎 | 私の生まれた家 | 1487 | 小 |
553 | 8 | 中谷 宇吉郎 | 私のふるさと | 755 | 小 |
553 | 9 | 中谷 宇吉郎 | 私の履歴書 | 5651 | 中 |
合計冊数9 合計文字数39242
名作速読朗読文庫vol.554室生 犀星全集1 読上機能付き![]() 室生 犀星(むろう さいせい、本名: 室生 照道(てるみち)、1889年(明治22年)8月1日 – 1962年(昭和37年)3月26日)は、石川県金沢市生まれの詩人・小説家。別号に「魚眠洞」。戦後は小説家としてその地位を確立、多くの作品を生んだ。娘朝子をモデルとした1958年(昭和33年)の半自叙伝的な長編『杏っ子』は読売文学賞を、同年の評論『わが愛する詩人の伝記』で毎日出版文化賞を受賞。古典を基にした『かげろふの日記遺文』(1959年(昭和34年))で野間文芸賞を受賞した。この賞金から翌年、室生犀星詩人賞を創設 本文内容見本 2 あじゃり 室生犀星 下野《しもつけ》富田の村の菊世という女は、快庵禅師《かいあんぜんじ》にその時の容子《ようす》を話して聞かした。「わたくしが峯のお寺へ詣《まい》るのは、ひと年に二度ばかりでございます。春早く雪が消えるころと、秋の終りころとでございます。これはわたくしの家の掟でございまして、その折には四季に食べるお斎糧《とき》を小者にかつがせ、腐らぬ漬物などを用意してまいります。峯の阿闍利《あじゃり》さまはそのたびにわたくし一家のために護摩壇《ごまだん》に坐りながら、一年の災厄を除いてくださるのでございます。峯の御坊寺はごぞんじでしょうが、雨風に荒れてはいますが、一度お詣りをしたあとは爽《さっ》ぱりとしたよい心持でございます。わたくし一家はごらんのように十二人で暮しておりますが、先祖から御坊を信じているのでございます。 代表作品 あじゃり 荻吹く歌 お小姓児太郎 蛾 懸巣 幻影の都市 香爐を盗む 三階の家 玉章 津の国人 天狗 童子 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.554室生 犀星全集1 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
554 | 1 | 室生 犀星 | 芥川の原稿 | 2170 | 小 |
554 | 2 | 室生 犀星 | あじゃり | 11423 | 大 |
554 | 3 | 室生 犀星 | 或る少女の死まで随筆 | 48764 | 大 |
554 | 4 | 室生 犀星 | 荻吹く歌 | 11838 | 大 |
554 | 5 | 室生 犀星 | お小姓児太郎 | 7626 | 大 |
554 | 6 | 室生 犀星 | 蛾 | 9203 | 大 |
554 | 7 | 室生 犀星 | 懸巣 | 1456 | 小 |
554 | 8 | 室生 犀星 | 螽?の記 | 3679 | 中 |
554 | 9 | 室生 犀星 | 幻影の都市 | 28202 | 大 |
554 | 10 | 室生 犀星 | 香爐を盗む | 20855 | 大 |
554 | 11 | 室生 犀星 | 三階の家 | 11665 | 大 |
554 | 12 | 室生 犀星 | 舌を噛み切った女 またはすて姫 | 12585 | 大 |
554 | 13 | 室生 犀星 | しゃりこうべ | 4129 | 中 |
554 | 14 | 室生 犀星 | 性に眼覚める頃 | 40338 | 大 |
554 | 15 | 室生 犀星 | 玉章 | 8738 | 大 |
554 | 16 | 室生 犀星 | 津の国人 | 35349 | 大 |
554 | 17 | 室生 犀星 | 天狗 | 3724 | 中 |
554 | 18 | 室生 犀星 | 童子 | 32828 | 大 |
554 | 19 | 室生 犀星 | 童話 | 11952 | 大 |
554 | 20 | 室生 犀星 | とかげ | 3011 | 中 |
合計冊数20 合計文字数309535
名作速読朗読文庫vol.555室生 犀星全集2 読上機能付き![]() 室生 犀星(むろう さいせい、本名: 室生 照道(てるみち)、1889年(明治22年)8月1日 – 1962年(昭和37年)3月26日)は、石川県金沢市生まれの詩人・小説家。別号に「魚眠洞」。戦後は小説家としてその地位を確立、多くの作品を生んだ。娘朝子をモデルとした1958年(昭和33年)の半自叙伝的な長編『杏っ子』は読売文学賞を、同年の評論『わが愛する詩人の伝記』で毎日出版文化賞を受賞。古典を基にした『かげろふの日記遺文』(1959年(昭和34年))で野間文芸賞を受賞した。この賞金から翌年、室生犀星詩人賞を創設 本文内容見本 8 不思議な国の話 室生犀星 そのころ私は不思議なこころもちで、毎朝ぼんやりその山を眺めていたのです。それは私の市街《まち》から五里ばかり隔った医王山《いおうぜん》という山です。春は、いつの間にか紫ぐんだ優しい色でつつまれ、斑《まだ》ら牛のように、残雪をところどころに染め、そしていつまでも静かに聳《そび》えているのです。その山の前に、戸室《とむろ》というのが一つ聳えていましたが、それよりも一層《いっそう》紫いろをして、一層静かになって見えました。「あの山は何て山じゃ。あの山の奥は何処《どこ》にあるのじゃ。」 そう私は私の姉にたずね、山という不思議な、まだ私たちの見たことのない国に、何かしら私たちに近いものが住んでいるような気がしました。 代表作品 日本の庭 庭をつくる人 後の日の童子 野に臥す者 花桐 人真似鳥 姫たちばな 不思議な国の話 不思議な魚 みずうみ ゆめの話 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.555室生 犀星全集2 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
555 | 1 | 室生 犀星 | 日本の庭 | 2406 | 小 |
555 | 2 | 室生 犀星 | 庭をつくる人 | 9431 | 大 |
555 | 3 | 室生 犀星 | 後の日の童子 | 16106 | 大 |
555 | 4 | 室生 犀星 | 野に臥す者 | 13415 | 大 |
555 | 5 | 室生 犀星 | 花桐 | 11483 | 大 |
555 | 6 | 室生 犀星 | 人真似鳥 | 1374 | 小 |
555 | 7 | 室生 犀星 | 姫たちばな | 21077 | 大 |
555 | 8 | 室生 犀星 | 不思議な国の話 | 6835 | 大 |
555 | 9 | 室生 犀星 | 不思議な魚 | 4957 | 中 |
555 | 10 | 室生 犀星 | みずうみ | 18289 | 大 |
555 | 11 | 室生 犀星 | ゆめの話 | 3239 | 中 |
555 | 12 | 室生 犀星 | 幼年時代 | 31630 | 大 |
555 | 13 | 室生 犀星 | 洋灯はくらいか明るいか | 3094 | 中 |
合計冊数13 合計文字数143336
名作速読朗読文庫vol.556槙村 浩全集 読上機能付き槇村 浩(まきむら こう、1912年6月1日 – 1938年9月3日)、は、日本のプロレタリア詩人。本名:吉田 豊道(よしだ とよみち)高知県高知市生まれ。1931年、日本プロレタリア作家同盟高知支部を作り、その後、「槇村 浩(まきむら こう)」のペンネームで作家活動をした。反戦運動・労働運動にも参加し、反戦詩『間島パルチザンの歌』は代表作とされている。槇村の作品は朝鮮人民との連帯、植民地解放を訴え、日本兵士に中国軍兵士と共同して日本軍への反乱を呼びかけるなど、当時のプロレタリア文学においても例のない国際連帯の視点に貫かれていた 本文内容見本 1 明日はメーデー 槇村浩 古ぼけたぜんまいがぜいぜいと音を立てて軋《きし》る もう十二時になるのに あなたはまだ帰ってこない くすぶった電球の下で 私はもう一度紙きれを拡げてみる ―――八時までにはかならず帰る 待っていてください T 前の道路を行くヘッドライトが 急に大きく ぽっかりと障子にうつる 私はぎっくりして 寒い下着の襟をかき合わす 代表作品 明日はメーデー 誤って健康を伝えられた同志たちに 異郷なる中国の詩人たちに 大江満雄に 小熊秀雄と藤原運 京都帝国大学(十四行詩) 獄中のコンミューンの戦士の詩を憶って 詩諷 大江鉄麿諷射宣言 シュレジェンの織工によせて 青春 献じる詩 世相の一面 ダッタン海峡 長靴 野兎の歌 ポスト 森山啓に こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.556槙村 浩全集 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
556 | 1 | 槙村 浩 | 明日はメーデー | 1357 | 小 |
556 | 2 | 槙村 浩 | 誤って健康を伝えられた同志たちに 随筆 | 383 | 小 |
556 | 3 | 槙村 浩 | 異郷なる中国の詩人たちに 随筆 | 503 | 小 |
556 | 4 | 槙村 浩 | 大江満雄に | 304 | 小 |
556 | 5 | 槙村 浩 | 小熊秀雄と藤原運 随筆 | 376 | 小 |
556 | 6 | 槙村 浩 | 京都帝国大学(十四行詩)随筆 | 655 | 小 |
556 | 7 | 槙村 浩 | 獄中のコンミューンの戦士の詩を憶って | 315 | 小 |
556 | 8 | 槙村 浩 | 獄内にてドイツの同志を思う歌 ―随筆 | 1977 | 小 |
556 | 9 | 槙村 浩 | 詩諷 大江鉄麿諷射宣言 | 441 | 小 |
556 | 10 | 槙村 浩 | シュレジェンの織工によせて 随筆 | 240 | 小 |
556 | 11 | 槙村 浩 | 人民詩人への戯詩 随筆 | 1665 | 小 |
556 | 12 | 槙村 浩 | 青春 献じる詩(牢獄にて) 随筆 | 3985 | 中 |
556 | 13 | 槙村 浩 | 世相の一面 | 177 | 小 |
556 | 14 | 槙村 浩 | 田木繁に | 249 | 小 |
556 | 15 | 槙村 浩 | ダッタン海峡 ――ダッタン海峡 随筆 | 1091 | 小 |
556 | 16 | 槙村 浩 | 同志下司順吉 | 841 | 小 |
556 | 17 | 槙村 浩 | 同志古味峯次郎 ――現在高知牢獄紙折工なる同氏に――随筆 | 3312 | 中 |
556 | 18 | 槙村 浩 | 長靴 | 50 | 小 |
556 | 19 | 槙村 浩 | 野兎の歌 | 972 | 小 |
556 | 20 | 槙村 浩 | ポスト | 115 | 小 |
556 | 21 | 槙村 浩 | 毛利孟夫に | 127 | 小 |
556 | 22 | 槙村 浩 | 餅の歌 ―― | 1791 | 小 |
556 | 23 | 槙村 浩 | 森山啓に | 446 | 小 |
556 | 24 | 槙村 浩 | 我々は牢獄で何をなすべきか 随筆 | 1804 | 小 |
合計冊数24 合計文字数23176
名作速読朗読文庫vol.557大倉 燁子全集 読上機能付き大倉 燁子(おおくら てるこ、1886年4月12日 – 1960年7月18日)は東京府出身の小説家。本名は物集芳子。国学者物集高見の三女。二葉亭四迷や夏目漱石に師事して、本名や岩田由美や岩田百合子の名義で「兄」「生家」「母」などの小説を発表(1909年 – 1912年)。澤柳政太郎夫妻の世話で外交官と結婚後、夫とともに滞欧し、アーサー・コナン・ドイルの作品に触れる。のち離婚し、長唄の師匠となったが、探偵小説に転じ、中村吉蔵(春雨)、森下雨村、大下宇陀児らに師事する。1935年、短篇集『踊る影絵』を出版し、日本初の単行本を出版した女流探偵小説家となった。 本文内容見本 1 青い風呂敷包み 大倉 てるこ 江川初子がカフェー・ドラゴンからアパートへ帰ったのはかれこれ朝の五時頃であった。 彼女はハンド・バッグから室《へや》の合鍵を出し、扉《ドア》を開けると、冷めたい朝風がサッと顔を撫でた、オヤと思って見ると往来に面した窓が開放《あけはな》しになっている。 たしかに閉めて出た積りだったのに――、と思いながら、室内を見廻したが別に変ったこともない。 初子は窓を閉め、ついでにブラインドを降し、これからぐっすりひと寝入りしようと、戸棚に手をかけたがなかなか開かない、何か支《つか》えてでもいるのだろう? と、ぐッと力を入れて引いた拍子に、どしん! 重そうな音がして、大きな荷物が、赤い夜具と一緒に転がり出た。 代表作品 青い風呂敷包 消えた霊媒女 機密の魅惑 恐怖の幻兵団員 鷺娘 情鬼 深夜の客 心霊の抱く金塊 素晴しい記念品 魂の喘ぎ 美人鷹匠 梟の眼 魔性の女 耳香水 妖影 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.557大倉 燁子全集 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
557 | 1 | 大倉 燁子 | 青い風呂敷包 | 13845 | 大 |
557 | 2 | 大倉 燁子 | あの顔 | 11002 | 大 |
557 | 3 | 大倉 燁子 | アンケート | 521 | 小 |
557 | 4 | 大倉 燁子 | 消えた霊媒女 | 15939 | 大 |
557 | 5 | 大倉 燁子 | 機密の魅惑 | 18663 | 大 |
557 | 6 | 大倉 燁子 | 恐怖の幻兵団員 | 13800 | 大 |
557 | 7 | 大倉 燁子 | 黒猫十三 | 14715 | 大 |
557 | 8 | 大倉 燁子 | 今年の抱負 | 1219 | 小 |
557 | 9 | 大倉 燁子 | 最初の印象 | 1469 | 小 |
557 | 10 | 大倉 燁子 | 鷺娘 | 10311 | 大 |
557 | 11 | 大倉 燁子 | 蛇性の執念 | 19186 | 大 |
557 | 12 | 大倉 燁子 | 情鬼 | 17742 | 大 |
557 | 13 | 大倉 燁子 | 深夜の客 | 14070 | 大 |
557 | 14 | 大倉 燁子 | 心霊の抱く金塊 | 2347 | 小 |
557 | 15 | 大倉 燁子 | 素晴しい記念品 | 1608 | 小 |
557 | 16 | 大倉 燁子 | 魂の喘ぎ | 10024 | 大 |
557 | 17 | 大倉 燁子 | 鉄の処女 | 21075 | 大 |
557 | 18 | 大倉 燁子 | 鳩つかひ | 14779 | 大 |
557 | 19 | 大倉 燁子 | 美人鷹匠 | 13029 | 大 |
557 | 20 | 大倉 燁子 | 梟の眼 | 11489 | 大 |
557 | 21 | 大倉 燁子 | 魔性の女 | 9874 | 大 |
557 | 22 | 大倉 燁子 | 耳香水 | 4813 | 中 |
557 | 23 | 大倉 燁子 | むかでの跫音 | 11894 | 大 |
557 | 24 | 大倉 燁子 | 妖影 | 10715 | 大 |
557 | 25 | 大倉 燁子 | 蘭郁二郎氏の処女作 ――「夢鬼」を読みて―― | 457 | 小 |
557 | 26 | 大倉 燁子 | 和製椿姫 | 9169 | 大 |
合計冊数26 合計文字数273755
名作速読朗読文庫vol.558竹内 浩三全集1 読上機能付き![]() 竹内 浩三(たけうち こうぞう、1921年(大正10年)5月12日 – 1945年(昭和20年)4月9日)は、日本の詩人。三重県宇治山田市(現在の伊勢市)生まれ。宇治山田市吹上町に生まれた。宇治山田中学校在学中より友人と回覧雑誌を製作。1940年(昭和15年)日本大学専門部映画科入学。1942年、宇治山田中学校時代の友人中井利亮・野村一雄・土屋陽一と同人誌『伊勢文学』を創刊。同年、日本大学を卒業、入営。1945年4月、フィリピンにて戦死(厳密には生死不明[1])。入営中に記された日記(筑波日記)などに書き残された詩は、青年のみずみずしい感情を歌っている。 本文内容見本 2 雨 竹内浩三 さいげんなく ざんござんごと 雨がふる まっくらな空から ざんござんごと おしよせてくる ぼくは 傘もないし お金もない 雨にまけまいとして がちんがちんと あるいた お金をつかうことは にぎやかだからすきだ ものをたべることは にぎやかだからすきだ ぼくは にぎやかなことがすきだ 代表作品 雨 ある夜 色のない旗 うたうたいは 海 演習 おもちゃの汽車 金がきたら 帰還 愚の旗 雲 口業 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.558竹内 浩三全集1 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
558 | 1 | 竹内 浩三 | あきらめろと云うが | 515 | 小 |
558 | 2 | 竹内 浩三 | 雨 | 204 | 小 |
558 | 3 | 竹内 浩三 | ある夜 | 117 | 小 |
558 | 4 | 竹内 浩三 | 色のない旗 | 128 | 小 |
558 | 5 | 竹内 浩三 | うたうたいは | 87 | 小 |
558 | 6 | 竹内 浩三 | 海 | 200 | 小 |
558 | 7 | 竹内 浩三 | 演習一 | 264 | 小 |
558 | 8 | 竹内 浩三 | 演習二 | 149 | 小 |
558 | 9 | 竹内 浩三 | おもちゃの汽車 | 89 | 小 |
558 | 10 | 竹内 浩三 | 金がきたら | 257 | 小 |
558 | 11 | 竹内 浩三 | 帰還 | 184 | 小 |
558 | 12 | 竹内 浩三 | 愚の旗 | 996 | 小 |
558 | 13 | 竹内 浩三 | 雲 | 121 | 小 |
558 | 14 | 竹内 浩三 | 雲 | 117 | 小 |
558 | 15 | 竹内 浩三 | 行軍一 | 389 | 小 |
558 | 16 | 竹内 浩三 | 行軍二 | 219 | 小 |
558 | 17 | 竹内 浩三 | 口業 | 201 | 小 |
558 | 18 | 竹内 浩三 | 五月のように | 416 | 小 |
558 | 19 | 竹内 浩三 | こん畜生 | 181 | 小 |
558 | 20 | 竹内 浩三 | しかられて | 122 | 小 |
合計冊数20 合計文字数4956
名作速読朗読文庫vol.559竹内 浩三全集2 読上機能付き![]() 本文内容見本 18 望郷 竹内浩三 東京がむしょうに恋しい。カスバのペペル・モコみたいに、東京を望郷しておる。 あの街 あの道 あの角で おれや おまえや あいつらと あんなことして ああいうて あんな風して あんなこと あんなにあんなに くらしたに あの部屋 あの丘 あの雲を おれや おまえや あいつらと あんな絵をかき あんな詩を あんなに歌って あんなにも あんなにあんなに くらしたに 代表作品 十二ヶ月 白い雲 人生 空をかける 大正文化概論 チャイコフスキイのトリオ 手紙 東京 トスカニニのエロイカ 鈍走記 日本が見えない 兵営の桜 望郷 北海に こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.559竹内 浩三全集2 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
559 | 1 | 竹内 浩三 | 射撃について | 127 | 小 |
559 | 2 | 竹内 浩三 | 十二ヶ月 | 567 | 小 |
559 | 3 | 竹内 浩三 | 白い雲 | 225 | 小 |
559 | 4 | 竹内 浩三 | 人生 | 289 | 小 |
559 | 5 | 竹内 浩三 | 空をかける | 89 | 小 |
559 | 6 | 竹内 浩三 | 大正文化概論 | 300 | 小 |
559 | 7 | 竹内 浩三 | チャイコフスキイのトリオ | 105 | 小 |
559 | 8 | 竹内 浩三 | 泥葬 | 647 | 小 |
559 | 9 | 竹内 浩三 | 手紙 | 217 | 小 |
559 | 10 | 竹内 浩三 | 東京 | 126 | 小 |
559 | 11 | 竹内 浩三 | トスカニニのエロイカ 小説 | 117 | 小 |
559 | 12 | 竹内 浩三 | 鈍走記 | 802 | 小 |
559 | 13 | 竹内 浩三 | 鈍走記(草稿) | 1035 | 小 |
559 | 14 | 竹内 浩三 | 日本が見えない | 212 | 小 |
559 | 15 | 竹内 浩三 | 入営のことば | 256 | 小 |
559 | 16 | 竹内 浩三 | 冬に死す | 158 | 小 |
559 | 17 | 竹内 浩三 | 兵営の桜 | 73 | 小 |
559 | 18 | 竹内 浩三 | 望郷 | 220 | 小 |
559 | 19 | 竹内 浩三 | ぼくもいくさに征くのだけれど 随筆 | 220 | 小 |
559 | 20 | 竹内 浩三 | 北海に | 119 | 小 |
合計冊数20 合計文字数5904
名作速読朗読文庫vol.560竹内 浩三全集3 読上機能付き![]() 本文内容見本 4 南からの種子 竹内浩三 南から帰った兵隊が おれたちの班に入ってきた マラリヤがなおるまでいるのだそうな 大切にもってきたのであろう 小さい木綿袋に 見たこともない色んな木の種子 おれたちは暖炉に集って その種子を手にして説明をまった これがマンゴウの種子 樟《くすのき》のような大木に まっ赤な大きな実がなるという 代表作品 街角の飯屋で 三ツ星さん 南からの種子 麦 メンデルスゾーンのヴァイオリンコンチェルト モオツアルトのシンホニイ四〇番 夕焼け 夜汽車の中で よく生きてきたと思う 横町の食堂で 夜通し風がふいていた YAMA こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.560竹内 浩三全集3 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
560 | 1 | 竹内 浩三 | 骨のうたう(原型) 小説 | 397 | 小 |
560 | 2 | 竹内 浩三 | 街角の飯屋で | 151 | 小 |
560 | 3 | 竹内 浩三 | 三ツ星さん | 132 | 小 |
560 | 4 | 竹内 浩三 | 南からの種子 | 244 | 小 |
560 | 5 | 竹内 浩三 | 麦 | 114 | 小 |
560 | 6 | 竹内 浩三 | メンデルスゾーンのヴァイオリンコンチェルト 小説 | 148 | 小 |
560 | 7 | 竹内 浩三 | モオツアルトのシンホニイ四〇番 | 61 | 小 |
560 | 8 | 竹内 浩三 | 夕焼け | 152 | 小 |
560 | 9 | 竹内 浩三 | 夜汽車の中で | 251 | 小 |
560 | 10 | 竹内 浩三 | よく生きてきたと思う 随筆 | 577 | 小 |
560 | 11 | 竹内 浩三 | 横町の食堂で | 709 | 小 |
560 | 12 | 竹内 浩三 | 夜通し風がふいていた 小説 | 234 | 小 |
560 | 13 | 竹内 浩三 | YAMA | 110 | 小 |
合計冊数13 合計文字数3280
名作速読朗読文庫vol.561山之口 貘全集 読上機能付き![]() 山之口 貘(やまのくち ばく、1903年(明治36年)9月11日 – 1963年(昭和38年)7月19日)は、沖縄県那覇区(那覇市)東町大門前出身の詩人である。本名は、山口 重三郎(やまぐち じゅうさぶろう)。薩摩国(移住当時、後大隅国)口之島から、琉球王国へ移住した帰化人の子孫。197編の詩を書き4冊の詩集を出した。蹴られた猫が宇宙まで飛翔する『猫』、自分が地球に立つのではなく地球が自分に付着する『夜景』等、壮大で愉快な幻想を描いた楽しい詩も書いた。『僕の詩』では、自己の詩の世界は実際の世界よりも大きいと主張している。『思弁』や『雲の上』では戦争や衝突を繰り返す大国の理不尽さを、『鮪に鰯』ではビキニ核実験を描き、『貘』では獏に核兵器廃絶の願いを託した。あくまで静かに崇高な思いを込めた詩である。 本文内容見本 1 雨あがり 山之口貘 その日、朝は、どしゃ降りなのであったが、午後になると、からりと晴れて、縁側に陽がさした。硝子戸を開け放って、ぼくは机を前にしていた。女房は、ぼくの傍で繕いものをしていた。木戸の風鈴が、鳴りそこないみたいに鳴って、ミミコが帰って来たのである。「ただいまあ」 「おや、おかえんなさい」 女房は、そういいながら、針をおいて、縁側に出たのであるが、 「あら、この子、合羽どうしたの? 学校において来ちゃったの?」といった。 ミミコは、いわれてはじめて気がついたらしく、「あっ、そうだ」といいながら、小さな手を振りあげて、小さな頭をおさえてみせたのである。「おばかさんね、合羽を忘れてくるなんて、なくなったらどうするの」 母親は、そのように叱ったり、明日は忘れずに合羽を持って帰るよう念をおしたりしていたのだが、ぼくの眼にはいかにも、雨あがりの午後とでも名づけたいような、母子の風景なのであった。 代表作品 雨あがり 池袋の店 沖縄帰郷始末記 おきなわやまとぐち 詩とはなにか 酒友列伝 ダルマ船 チャンプルー 梯梧の花 夏向きの一夜 野宿 初恋のやり直し 暴風への郷愁 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.561山之口 貘全集 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
561 | 1 | 山之口 貘 | 雨あがり | 1498 | 小 |
561 | 2 | 山之口 貘 | 池袋の店 | 1608 | 小 |
561 | 3 | 山之口 貘 | 沖縄帰郷始末記 | 19025 | 大 |
561 | 4 | 山之口 貘 | おきなわやまとぐち 小説 | 1548 | 小 |
561 | 5 | 山之口 貘 | 声をあげて泣く 小説 | 401 | 小 |
561 | 6 | 山之口 貘 | 詩とはなにか | 5349 | 中 |
561 | 7 | 山之口 貘 | 酒友列伝 | 6062 | 大 |
561 | 8 | 山之口 貘 | 装幀の悩み | 1580 | 小 |
561 | 9 | 山之口 貘 | 宝くじ・その後 始めてから十三年 | 2290 | 小 |
561 | 10 | 山之口 貘 | ダルマ船日記 | 7840 | 大 |
561 | 11 | 山之口 貘 | チャンプルー | 2846 | 小 |
561 | 12 | 山之口 貘 | つまり詩は亡びる 随筆 | 2151 | 小 |
561 | 13 | 山之口 貘 | 梯梧の花 | 2401 | 小 |
561 | 14 | 山之口 貘 | 夏向きの一夜 | 1966 | 小 |
561 | 15 | 山之口 貘 | 野宿 | 7867 | 大 |
561 | 16 | 山之口 貘 | 初恋のやり直し | 1513 | 小 |
561 | 17 | 山之口 貘 | 貧乏を売る | 5686 | 中 |
561 | 18 | 山之口 貘 | 暴風への郷愁 | 1733 | 小 |
561 | 19 | 山之口 貘 | 楽になったという話 随筆 | 2217 | 小 |
561 | 20 | 山之口 貘 | 私の青年時代 | 7602 | 大 |
合計冊数20 合計文字数83183
名作速読朗読文庫vol.562実吉 捷郎全集 読上機能付き![]() 実吉 捷郎(さねよし はやお、1895年(明治28年)1月20日 – 1962年(昭和37年)2月15日)は日本の独文学者。1895年(明治28年)東京に生まれる。東京帝国大学卒業後、府立高等学校などで教師生活を経て、1949年(昭和24年)東京都立大学教授となる。後に桐朋学園大学教授、立正大学教授。トーマス・マンなどの日本への紹介で貢献的な役割を果たした一人である 本文内容見本 5 ヴェニスに死す DER TOD IN VENEDIG トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 第一章 グスタアフ・アッシェンバッハ――または、かれの五十回目の誕生日以来、かれの名が公式に呼ばれていたとおりに言うと、フォン・アッシェンバッハは、一九××年――これはわれわれの大陸に対して、幾月ものあいだ、じつに脅威的な様子を見せた年だったが――その年の春のある午後、ミュンヘンのプリンツレゲンテン街にある自宅から、ひとりで、かなり遠くまで散歩に出かけた。午前中の、めんどうな危険な、今まさに最大の慎重と周到と、意志の透徹と細密とを要する労作で興奮しすぎて、この作家は、自分の内部にある生産的な機関の不断の振動を――ツィツェロによれば、雄弁の本体にほかならぬ、あの「精神のたえざる動き(motus animi continus)」を、昼食後にもやはり制止することができなかった。そして気持を軽くしてくれるまどろみを見いださなかった。これは精力がますます消耗されやすくなっているこのさい、かれにとって、途中で一度はぜひ必要だったのだが。そこでかれは、茶をのみ終るとまもなく、空気と運動が元気を回復させ、有効な一夕をえさせてくれるだろうという望みをいだいて、戸外を求めた。 翻訳代表作品 ある幸福 衣裳戸棚 餓えた人々 ヴェニスに死す 神の剣 幻滅 幸福への意志 神童 鉄道事故 道化者 トニオ・クレエゲル トビアス・ミンデルニッケル トリスタン 予言者の家で ルイスヒェン こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.562実吉 捷郎全集 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
562 | 1 | 実吉 捷郎 | 「ヴェニスに死す」解説 | 1783 | 小 |
562 | 2 | 実吉 捷郎 | ある幸福 | 12139 | 大 |
562 | 3 | 実吉 捷郎 | 衣裳戸棚 | 8885 | 大 |
562 | 4 | 実吉 捷郎 | 餓えた人々 | 7475 | 大 |
562 | 5 | 実吉 捷郎 | ヴェニスに死す | 85255 | 大 |
562 | 6 | 実吉 捷郎 | 神の剣 | 16145 | 大 |
562 | 7 | 実吉 捷郎 | 幻滅 | 6723 | 大 |
562 | 8 | 実吉 捷郎 | 幸福への意志 | 15587 | 大 |
562 | 9 | 実吉 捷郎 | 小フリイデマン氏 小説 | 24425 | 大 |
562 | 10 | 実吉 捷郎 | 神童 | 9360 | 大 |
562 | 11 | 実吉 捷郎 | 鉄道事故 | 10320 | 大 |
562 | 12 | 実吉 捷郎 | 道化者 | 29321 | 大 |
562 | 13 | 実吉 捷郎 | トニオ・クレエゲル 小説 | 65922 | 大 |
562 | 14 | 実吉 捷郎 | トビアス・ミンデルニッケル 小説 | 8705 | 大 |
562 | 15 | 実吉 捷郎 | トリスタン | 43715 | 大 |
562 | 16 | 実吉 捷郎 | なぐり合い | 16466 | 大 |
562 | 17 | 実吉 捷郎 | 悩みのひととき | 8927 | 大 |
562 | 18 | 実吉 捷郎 | 墓地へゆく道 | 9337 | 大 |
562 | 19 | 実吉 捷郎 | 予言者の家で | 7979 | 大 |
562 | 20 | 実吉 捷郎 | ルイスヒェン | 16571 | 大 |
合計冊数20 合計文字数405040
名作速読朗読文庫vol.563辰野 隆全集 読上機能付き辰野 隆(たつの ゆたか、1888年3月1日 – 1964年2月28日)は、フランス文学者、随筆家。東京帝国大学教授として多くの後進を育てた。1921年に、東京帝大の助教授となり(東大仏文科初の日本人助教授)、2年間フランスに留学。1923年の帰国後教授に昇任し、1948年に定年退官するまでフランス文学の主任教授を務めた。この間、1932年より新設された明治大学文藝科でも講師(非常勤)で教えた。東大退官後は中央大学で、仏文学専攻を創設し教授を務めた。1948年に日本芸術院会員、1962年に文化功労者となった。 本文内容見本 2 雨の日 辰野隆 三年前に亡くなった母は、いたく雨を好んだ。僕の雨を愛《め》づる癖は恐らく母から承《う》けたのであろう。いまそかりし昔、僕はしばしば母と閑話を交えながら、庭に降る雨を眺め暮したことを今もなお思い出す。 雨の日なら、春夏秋冬、いつも僕は気分が快いのだ。降りだすと、僕は、雨を眺めながら、聴きながら、愛読の蕪村句集を取り出して徐ろに読み耽る癖がある。この稀有な視覚型の詩人の視野においては、「簑《みの》と傘とがもの語り行く」道のほとりに、或は「人住みて煙壁を漏る」陋屋《ろうおく》の内に、「春雨や暮れなんとしてけふもあり」という情景も床しく、「五月雨や仏の花を捨てに出る」その花の褪《あ》せた色も香も、「秋雨や水底の草蹈《ふ》みわたる」散策子の蹠《あしうら》の感覚も、「楠の根を静かにぬらす時雨」の沈静な風趣も、悉く好もしい。 代表作品 愛書癖 雨の日 感傷主義 X君とX夫人 記憶ちがい 芸術統制是非 銷夏漫筆 汝自身を知れ ベルンにて パリの散策 二人のセルヴィヤ人 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.563辰野 隆全集 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
563 | 1 | 辰野 隆 | 愛書癖 | 12092 | 大 |
563 | 2 | 辰野 隆 | 雨の日 | 2484 | 小 |
563 | 3 | 辰野 隆 | 感傷主義 X君とX夫人 小説 | 3945 | 中 |
563 | 4 | 辰野 隆 | 記憶ちがい 小説 | 1627 | 小 |
563 | 5 | 辰野 隆 | 芸術統制是非 小説 | 3978 | 中 |
563 | 6 | 辰野 隆 | 銷夏漫筆 小説 | 1884 | 小 |
563 | 7 | 辰野 隆 | 汝自身を知れ ベルンにて | 1634 | 小 |
563 | 8 | 辰野 隆 | パリの散策 小説 | 2251 | 小 |
563 | 9 | 辰野 隆 | 二人のセルヴィヤ人 小説 | 7085 | 大 |
合計冊数9 合計文字数36980
名作速読朗読文庫vol.564梅崎 春生全集 読上機能付き梅崎 春生(うめざき はるお、1915年(大正4年)2月15日 – 1965年(昭和40年)7月19日)は、日本の小説家。「ボロ家の春秋」(『新潮』1954年(昭和29年)8月号)で第32回直木賞(1954年・下半期)を受賞。同年「砂時計」(『群像』1954年8月-1955年7月)で第2回新潮社文学賞受賞。1964年「狂ひ凧」で芸術選奨文部大臣賞受賞。「幻化」で毎日出版文化賞受賞。文学史上では第一次戦後派作家のうちの一人とされている 本文内容見本 1 Sの背中 梅崎春生 一 『猿沢佐介の背中には、きっと一つの痣《あざ》がある。しかもそいつのまんなかに、縮《ちぢ》れて黒い毛が三つ、生えているのに相違ない』 いつからか、蟹江四郎は、そう思うようになっていました。思うというより、信じるといった方がいいかも知れません。思ったり信じたりするだけではなく、時には口に出して言ってみたりさえするのです。もちろん人前でではなく、こっそりとです。七五調の新体詩みたいな調子のいい文句ですから、つい口の端に出て来やすいのでした。 ひとりで部屋でお茶を飲んでいる時とか、道を歩いている時などに、だから彼はふと呟《つぶや》いています。ちょいと呪文《じゅもん》のような具合なのです。『猿沢佐介の背中には、節穴みたいな痣がある。そしてそいつのまんなかに――』 それを呟くとき、蟹江四郎の顔はいつもやや歪《ゆが》み、表情もいくらか苦渋《くじゅう》の色をたたえてくるようです。ふだんから突き出たような眼玉が、そんな時はなおのこと、ぎょろりと飛び出してくるように見えました。 しかしこの七五調仕立ての文句は、その発想において、間違っていました。それは蟹江自身もよく知っていました。本来ならば、これは次のように言うべきなのです。『三本の黒い縮れ毛の生えた、直径一 糎《センチ》ほどの痣が、この世のどこかに存在する。誰かの背中にきっと貼《は》りついているのだ。その誰かというのは、あの猿沢佐介に違いない』 代表作品 Sの背中 黄色い日日 記憶 狂い凧 幻化 魚の餌 桜島 蜆 庭の眺め 日の果て 風宴 ボロ家の春秋 凡人凡語 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.564梅崎 春生全集 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
564 | 1 | 梅崎 春生 | Sの背中 | 22985 | 大 |
564 | 2 | 梅崎 春生 | 黄色い日日 | 25494 | 大 |
564 | 3 | 梅崎 春生 | 記憶 | 10274 | 大 |
564 | 4 | 梅崎 春生 | 狂い凧 | 57795 | 大 |
564 | 5 | 梅崎 春生 | 狂い凧 | 53136 | 大 |
564 | 6 | 梅崎 春生 | 幻化 | 72543 | 大 |
564 | 7 | 梅崎 春生 | 魚の餌 | 4945 | 中 |
564 | 8 | 梅崎 春生 | 桜島 | 35172 | 大 |
564 | 9 | 梅崎 春生 | 蜆 | 12210 | 大 |
564 | 10 | 梅崎 春生 | 庭の眺め | 7356 | 大 |
564 | 11 | 梅崎 春生 | 日の果て | 42258 | 大 |
564 | 12 | 梅崎 春生 | 風宴 | 23197 | 大 |
564 | 13 | 梅崎 春生 | ボロ家の春秋 | 38299 | 大 |
564 | 14 | 梅崎 春生 | 凡人凡語 | 15500 | 大 |
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名作速読朗読文庫vol.565甲賀 三郎全集 読上機能付き![]() 甲賀 三郎(こうが さぶろう、1893年(明治26年)10月5日 – 1945年(昭和20年)2月14日)は、小説家・作家・推理作家、戯曲作家。本名は春田 能為(はるた よしため)。作風に関しては「甲賀は本格派の第一人者として自他共に許し、常に探偵小説の正道を行くものとして、その作風は大上段に振りかぶって爽快だった」、「大体が真っ向ひた押し型の堂々たる作風だった」と評し、キメの細かい大下の作風と対照して、「同じような経歴を持ち、同じ勤め先から相前後して作家として世に出ながら、その作風がまるで違っているということは、真に興味深いことだったが、二人とも探偵文壇の巨頭であったことは言うまでもない」と結んでいる。 本文内容見本 9 琥珀のパイプ 甲賀三郎 私は今でもあの夜の光景《ありさま》を思い出すとゾットする。それは東京に大地震があって間もない頃であった。 その日の午後十時過ぎになると、果して空模様が怪しくなって来て、颱風《たいふう》の音と共にポツリポツリと大粒の雨が落ちて来た。其の朝私は新聞に「今夜半颱風帝都に襲来せん」とあるのを見たので役所にいても終日気に病んでいたのだが、不幸にも気象台の観測は見事に適中したのであった。気に病んでいたと云うのは其の夜十二時から二時まで夜警を勤めねばならなかったからで、暴風雨中の夜警と云うものは、どうも有難いものではない。一体この夜警という奴は、つい一月 許《ばか》り前の東都の大震災から始まったもので、あの当時あらゆる交通機関が杜絶《とぜつ》して、いろいろの風説が起った時に、焼け残った山ノ手の人々が手に手に獲物を持って、所謂《いわゆる》自警団なるものを組織したのが始まりである。 白状するが、私はこの渋谷町の高台から遙《はるか》に下町の空に、炎々と漲《みな》ぎる白煙を見、足許には道玄坂を上へ上へと逃れて来る足袋はだしに、泥々の衣物を着た避難者の群を見た時には、実際この世はどうなる事かと思った。 代表作品 愛の為めに 青服の男 キビキビした青年紳士 蜘蛛 計略二重戦 少年密偵 血液型殺人事件 黄鳥の嘆き 琥珀のパイプ 殺人迷路 真珠塔の秘密 徹底的な浜尾君 ドイルを宗とす 贋紙幣事件 ニッケルの文鎮 支倉事件 罠に掛った人 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.565甲賀 三郎全集 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
565 | 1 | こうが さぶろう | 愛の為めに | 11942 | 大 |
565 | 2 | こうが さぶろう | 青服の男 | 14536 | 大 |
565 | 3 | こうが さぶろう | キビキビした青年紳士 | 1427 | 小 |
565 | 4 | こうが さぶろう | 蜘蛛 | 11307 | 大 |
565 | 5 | こうが さぶろう | 計略二重戦 少年密偵 小説 | 10613 | 大 |
565 | 6 | こうが さぶろう | 血液型殺人事件 | 35849 | 大 |
565 | 7 | こうが さぶろう | 黄鳥の嘆き | 41972 | 大 |
565 | 8 | こうが さぶろう | 「黒死館殺人事件」序 | 936 | 小 |
565 | 9 | こうが さぶろう | 琥珀のパイプ | 18980 | 大 |
565 | 10 | こうが さぶろう | 殺人迷路 10 小説 | 6970 | 大 |
565 | 11 | こうが さぶろう | 真珠塔の秘密 | 8258 | 大 |
565 | 12 | こうが さぶろう | 徹底的な浜尾君 | 1584 | 小 |
565 | 13 | こうが さぶろう | ドイルを宗とす | 838 | 小 |
565 | 14 | こうが さぶろう | 贋紙幣事件 | 9066 | 大 |
565 | 15 | こうが さぶろう | ニッケルの文鎮 | 19232 | 大 |
565 | 16.1 | こうが さぶろう | 支倉事件 | 53515 | 大 |
565 | 16.2 | こうが さぶろう | 支倉事件 | 73147 | 大 |
565 | 16.3 | こうが さぶろう | 支倉事件 | 78767 | 大 |
565 | 17 | こうが さぶろう | 罠に掛った人 | 10461 | 大 |
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名作速読朗読文庫vol.566小酒井 不木全集 読上機能付き![]() 小酒井 不木(こさかい ふぼく、本名:小酒井 光次(こさかい みつじ)、1890年(明治23年)10月8日 – 1929年(昭和4年)4月1日)は、日本の医学者、随筆家、翻訳家、推理作家。別名「鳥井零水」。 SFの先駆者とも言われる。東北帝国大学教授であり、医学博士でもある。当時、生理学の世界的な権威だった。 本文内容見本 6 暗夜の格闘 小酒井不木 白金塊《はっきんかい》の紛失 紅色ダイヤ事件の犯人は、意外にも塚原俊夫君の叔父さんでしたから、悪漢の捕縛を希望しておられた読者諸君は、あるいは失望されたかもしれませんが、これから私のお話しするのは、先年来、東京市内の各所を荒らしまわった貴金属盗賊団を俊夫君の探偵力によって見事に一網打尽にした事件です。 十月のある真夜中のことです。正確に言えば午前二時頃ですから、むしろ早い朝といった方がよいかもしれません。一寝入りした私は、はげしく私たちの事務室兼実験室の扉《ドア》を叩く音に眼をさましました。「俊夫さん、俊夫さん」 と女の声で、しきりに俊夫君を呼んでいます。私が、 「俊夫君」 と言って、隣の寝台《ベッド》に寝ている俊夫君を起こすと、 「知っているよ、ありゃ木村のおばさんの声だ」 と言って俊夫君は大急ぎで洋服を着て、扉を開けにゆきました。 代表作品 誤った鑑定 暴風雨の夜 按摩 暗夜の格闘 遺伝 犬神 印象 江戸川氏と私 恐ろしき贈物 怪談綺談 外務大臣の死 科学的研究と探偵 稀有の犯罪 現場の写真 こちらをクリックすると商品がご利用できます–> 名作速読朗読文庫vol.566小酒井 不木全集 読上機能付き |
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名作VOL | 件数 | 作家 | 作品名 | 文字数 | 文字量 |
566 | 1 | 小酒井 不木 | 誤った鑑定 | 7530 | 大 |
566 | 2 | 小酒井 不木 | 暴風雨の夜 | 9909 | 大 |
566 | 3 | 小酒井 不木 | ある自殺者の手記 随筆 | 5729 | 中 |
566 | 4 | 小酒井 不木 | 安死術 | 7012 | 大 |
566 | 5 | 小酒井 不木 | 按摩 | 3963 | 中 |
566 | 6 | 小酒井 不木 | 暗夜の格闘 | 11193 | 大 |
566 | 7 | 小酒井 不木 | 遺伝 | 3534 | 中 |
566 | 8 | 小酒井 不木 | 犬神 | 7815 | 大 |
566 | 9 | 小酒井 不木 | 印象 | 8320 | 大 |
566 | 10 | 小酒井 不木 | 江戸川氏と私 | 1399 | 小 |
566 | 11 | 小酒井 不木 | 恐ろしき贈物 | 8559 | 大 |
566 | 12 | 小酒井 不木 | 怪談綺談 | 5331 | 中 |
566 | 13 | 小酒井 不木 | 外務大臣の死 | 9840 | 大 |
566 | 14 | 小酒井 不木 | 科学的研究と探偵 随筆 | 6454 | 大 |
566 | 15 | 小酒井 不木 | 狂女と犬 | 10991 | 大 |
566 | 16 | 小酒井 不木 | 愚人の毒 | 15875 | 大 |
566 | 17 | 小酒井 不木 | 国枝史郎氏の人物と作品 | 2548 | 小 |
566 | 18 | 小酒井 不木 | 稀有の犯罪 | 11423 | 大 |
566 | 19 | 小酒井 不木 | 血友病 | 3529 | 中 |
566 | 20 | 小酒井 不木 | 現場の写真 | 7911 | 大 |
合計冊数 | 20 | 合計文字数 | 148865 |
日本近代文学全集10 小川 未明他
