佐左木 俊郎(ささき・としろう)/駈落 緑の芽 他 <あらすじ 要約>計12冊

佐左木 俊郎(ささき・としろう)/駈落 緑の芽 他 <あらすじ 要約>計12冊

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佐左木俊郎 (ささき・としろう) 
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駈落
佐左木俊郎の短編集です。貧しい農家の娘である菊枝は、明日の六社様のお祭りへ行くため、パラソルを買ってほしいと家族に頼みますが、贅沢だと反対されてしまいます。つくづく百姓生活が嫌になった菊枝は、恋人の豊作と東京へ駆け落ちする約束をします。 乙女心が・・・・・

恋愛小説 です
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喫煙癖
佐左木俊郎の短編集です。たまたま馬車に乗り合わせた年輩の女性に、自分がベビースモーカーになってしまった思い出話をする年輩の男性がいました  停車場に出来た売店の可愛い娘の顔を見たいがために、毎日煙草を・・・・・

あわい青春の思い出です  青春小説 です
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汽笛
佐左木俊郎の短編集です。「お父さんが私達の結婚を許して下さるといいと思うわ。そしたら、私、死んでもいい。私もうそれだけよ」。機関手をしている父親の許しを得られないまま、改札係の柴田貞吉と結婚した秋子でした。病気で死期が迫っている彼女は、父親に「官舎の前を通過する時には、和睦の汽笛を鳴らしてほしい」と・・・・・

信号係の西村の粋な計らいと、その結果の寂寥を鮮やかに描いた秀作です。青春小説 です
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恐怖城
佐左木俊郎の長編集です。
森谷牧場の主人・森谷喜平に強い恨みを持つ下男(牧夫)・高岡正勝。喜平の娘・紀久子とその婚約者・松田敬二郎の仲を引き裂きたい正勝は、誤って正勝の妹・蔦代を殺してしまった紀久子の過失を揉み消すため、完全犯罪を実行します。」
莫大な財産という欲が絡み合い、単なる恋人の取り合い以上の悲劇を生んでしまう・・・・・

北海道を舞台とした通俗小説です。
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熊の出る開墾地
佐左木俊郎の 短編集です。北海道の莫大な土地を開墾する移住開墾者たちでしたが、生活は困窮を極めます。そんな彼らから小作料を取り立てようと企む無慈悲な地主・藤沢は、彼らの代表格である岡本吾亮を、熊と間違えたと称して、猟銃で射殺してしまいます。父の仇を討ちたい吾亮の息子・雄吾は、馬車で移動する藤沢を付け狙います。「だからさ、馬車に乗っている者を撃っちゃ、熊だとは言われめえってことさ。いいか。そこを・・・・・

“目には目を、歯には歯を” のやり方が興味ぶかい。通俗小説風で描かれている文学作品です。
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栗の花の咲くころ
佐左木俊郎の 短編集です。零落した庄屋の一家。「畜生どもめ  叩き切ってやる。先祖の面を汚しやがって」。落ちぶれても家柄にこだわり続ける父親の嘉三郎は、恋人の忠太郎と駆け落ちした娘・美津子からの手紙に激怒します。先祖代々の刀を持って家を飛び出す嘉三郎でした。「美津ちゃんは、近頃、どこかへ行ってますか 」、「東京へ勉強にやりましたよ」と見栄を・・・・・

 青春小説 です
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錯覚の拷問室
佐左木俊郎の 短編集です。教室の窓にかけてあった男教師・吉川の服のポケットから女教師・鈴木が蟇口を盗るところを目撃してしまった女生徒・房枝でした。 尊敬する鈴木を庇うあまり、犯人扱いされてしまった房枝は、自殺してしまいます。その鈴木もまた、身の潔白と吉川の卑劣さを主張して、自殺します。「あの蟇口をとったのはわたしでもなく、もちろん房枝さんでもなく、それがだれだったかいまに分かるときがまいります」、「いったい・・・・・

小学校で起きた窃盗事件の意外な真相を描いた推理小説です。二転三転する展開が興味ぶかい作品です。
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三稜鏡
佐左木俊郎の 短編集です。首無し死体事件の意外なる真相は 「外科医学の最大の理想は咽喉部の接合であります。Aの首をBの胴体に接合することです」。この理想のために幾人もの人間を殺している外科医・笠松博士のことを怖れながら、博士の令嬢に恋情を抱く研究助手の青年・西谷でした。「僕は本当に知っているのです。犯人は間違いなく笠松博士です。そして被害者と云うのは・・・・・

不器用という劣等感と悲恋体験の追い討ち。岡埜博士の極端かつ奇怪な療法を描いた怪奇ミステリーです。どんでん返しぶりが鮮やかです。
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接吻を盗む女の話
佐左木俊郎の 短編集です。「接吻(キッス)をして頂戴よ。ねえ  接吻をして頂戴よう」。出版会社に勤める鈴木三枝子は、求職中の夫が、三枝子の同僚・静枝と秘密の生活を築いているのではと疑念を抱きます。「絶交 」、「もちろんよ ・・・・・

。最後のオチが楽しいプロレタリア文学です。
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緑の芽
佐左木俊郎の 短編集です。「百姓の子は、みっしり百姓のごとを習って、いいどこさ嫁に行けば、それでいいんだ」。教員試験の勉強をする貧農の娘・菊枝でしたが、祖父たちに・・・・・

百姓の妻として惨めな人生を送った亡妻のことを思う父・松三。 父娘愛を描いた農民文学です。
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指と指環
佐左木俊郎の 短編集です。「一人として、素晴らしい指を持った女がいないなんて」。綺麗で立派な指環に相応しい女の指を偏執的に探し回る男。その指環は死んだ恋人・彰子への贈物だったのだ。彰子の指を忘れられない男は、ついに彼女の手よりも美しい指を・・・・・

「あの指の上でなら、この指環は、きっと素晴らしい芸術的な雰囲気を描き出すに相違ない」。オチが興味ぶかいショートショート。時代小説 です
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猟奇の街
佐左木俊郎の 短編集です。工場の機械に巻き込まれ、夫を失った主人公の女性。口止め料を払って事件を隠蔽する工場の責任者。工場の社長・前田の人身御供にされてしまった彼女は、それ以降、至る所で夫の姿を見かけるようになります。「今度は、この方を自分の夫だと思っているのだわ」、「男さえ見ると、だれでも・・・・・

血も涙もない“資財の傀儡”を描いた 時代小説 です。
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