或る女/有島武郎<あらすじ 要約>

或る女/有島武郎

葉子は19歳の時、最初の夫、木部と知合いますが、既に何人もの男に恋をしていました、

葉子は その男たちの囲みを手際よく操りながら、自分の若い心を楽しませていく手練手管を十分に持っていました。

上野の音楽学校に入学したものの、教師の一言でヴァイオリンを窓の外に放り投げ、そのまま退学してしまいました。

葉子は、多くの男を吸い寄せては もう一歩のところで突き放してきましたが、木部との恋だけは燃え上がったいたのでした。

しかし、結婚後 たった2週間で恋は冷え、2ヶ月で破局を迎えることとなりました。

だが、この時すでに葉子は 木部の子を宿していました。

それから3年が経過しました。両親は亡くなり、アメリカにいる婚約者、木村のもとへ旅立ちました。

しかし、船中で倉地の情熱に惹かれ、アメリカに着く前に関係を持ってしまいました。

そして葉子は船を下りることなく、そのまま日本に帰国するのでした。二人の関係は、新聞沙汰となり、世間から批判されましたが、婚約者も子供も捨てた葉子と倉地の情熱は燃え上がる一方でした。

やがて会社を辞めることとなった倉地は、スパイ行為で生計を立てるようになります。

警察からも疑われ始めた倉地は、葉子にもだまって姿を消します。

葉子もまた健康を害し、医者の説得で手術を受けるが、その直後に容態は悪くなります。

病室の中で「痛い、痛い、痛い」と言いながら その生涯を閉じました。

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