横光利一(よこみつ・りいち)/時間、機械<あらすじ 要約>計6冊

横光利一(よこみつ・りいち)/時間、機械<あらすじ 要約>計6冊

  あらすじ

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横光利一(よこみつ・りいち)
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頭ならびに腹
横光利一の 短編集です
真昼です。特別急行列車は満員のまま全速力で馳けていきました。土砂災害のため立ち往生した列車。太った腹の紳士の行動に従って、迂回線に乗り換える乗客でしたが、ただ一人、飄々とした小僧だけは復旧を待つ列車に残りました。「ア 梅よ、桜よ、牡丹よ、桃よ、そうは一人で・・・・・

安易に付和雷同してしまう群集心理を見事に皮肉る作品です。
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御身
横光利一の 短編集です。姉のおりかに女の子・幸子(ゆきこ)が生まれ、「叔父さんになったぞ」と喜ぶ末雄でした。幸子のことが可愛くて可愛くて仕方がない末雄は、姉に信用されて、幸子の子守りを任されますが、悲しいかな、幸子はまったく彼に懐いてくれず、冷たい愛の ・・・・・

「俺はなるほどいけない奴だ、だけど俺はお前が可愛くっての」。幸子に対する末雄の心配性ぶりが何とも微笑ましい いい作品です。
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機械
横光利一の 短編集です。劇薬を扱うネームプレート製造所で働き始めた私でした。製造所の主人に信頼され、暗室で研究を任された私でしたが、そんな私を同僚の職人・軽部は、プレート製法の秘密を盗み出す間者だと疑い、敵意を示します。暗室に忍び込んだ新入りの職人・屋敷のことを、やはりスパイだと・・・・・

。機械のように交錯する人間心理をユーモラスに描いて興味ぶかい作品です。最後は あっけない幕切れとなります  時代小説のおもしろい作品です
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時間
横光利一の 短編集です。座長が出奔してしまったため、宿賃の支払いに窮した男女十二人の劇団員たち。雨の日を待って夜逃げした彼らは、病人の波子を代わるがわる背負いながら、海に沿った断崖の上の山道をひたすら歩き続けます。空腹と疲労、寒さと眠気、喧嘩と友情、そして団結。あまりに複雑すぎる愛憎は・・・・・

極限状態での人間模様を滑稽に、そして感動的に描いて興味ぶかい作品です。時代小説のおもしろい作品です
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横光利一の 短編集です。地質学者として、自分よりはるかに優れている学友・Qに、妻・リカ子を奪われた(与えた)私でした。そんなQが敵手のAよりもはるかに劣った人物だと知り、動揺するリカ子に、地質学の学説の興亡を例にとり、「個人の負けることが・・・・・

「私は鳥になったのだ。鳥に」。倒錯した三角関係を描いて興味ぶかい作品です。
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横光利一の 短編集です
真夏の宿場は空虚でした。馬車に乗るため、宿場に集まってくる人々がありました。危篤の息子に会いに行く農婦、駆け落ちの若いカップル、母親と男の子、田舎紳士。「まだかのう。馬車はまだなかなか出ぬじゃろか」。肝心の馭者(ぎょしゃ)は、将棋を指しながら、饅頭が蒸し・・・・・

。やっとこさ出発します。愚かなる人間と冷徹なる蝿の対比が強烈すぎる作品です  いい作品です
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