恩讐の彼方に /菊池寛<あらすじ 要約>

恩讐の彼方に /菊池寛

若侍・市九郎は旗本である主人の愛妾 お弓と通じ、それを知った主人に斬りつけられ 反対に主殺しの大罪を犯してしまいます。

しかし、市九郎はお弓の強欲さに嫌気がさし身一つで逃げ去り 美濃の浄願寺に駆け込みひたすら仏道修行をし名も了海と改めました。

得道した彼は、諸国遍歴のおり九州耶馬溪の難所を見て、この200間あまりの絶壁をくりぬいて道を通じようと祈願し独力でこの大業にあたろうと決心し19年間にわたり洞門を 岩をうがち つづけました。

一方、父の仇を捜して8年、主人の遺児がこの地にたどり着きます。

仇討ちはせめて貫通の後でと押しとどめ、二人が並んでのみをふるうこと 1年半ついに洞門は貫通しました

二人はすべてを忘れ 手を取りあって涙にむせびました。

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