平凡/二葉亭四迷<あらすじ 要約>

平凡/二葉亭四迷

下級官吏をしている私は、かつては文士をしていました。

そんな私が過去を思い出しながら、まずは幼少期から書き出しました。

そんな頃に文壇に在籍する友が 尋ねてきて、文学論や 文壇のゴシップや執筆を促す忠告など、下らない話をして行きます。

しかし、私はそんな事はどうでもよかったのです。そんなことよりも、親の口から体を大切にしろという言葉の方を聞きたいとバッサリと切り捨てて、

親のことや小学校時代に飼っていた愛犬ポチのことを思い出して書き出しました。

そして、ここから、たびたび 教科書にも引用されたというポチの話がはじまります。

ポチが殺される所まで書き終えた後、一見高尚そうな言葉をずらりと並べます。

しかしそんなのは皆 嘘で、人間が皆 犬殺しに見えたことだけが本当だと切り捨てます。

学校を卒業して、法律の勉強をするために東京に出てきましたが、文学に取りつかれ、額に汗して働く人々を馬鹿にしだすのです。

文学ならお金もかからないし 人聞きも いいです。

本当に文学ってすばらしいです。

古今東西の文学を読み漁り、その性描写に萌えいた私は、文学仲間と小説を書いて見せ合うようになりました。

最初に書いたのは自分と雪江さんが性行為に励むドリーム小説でした。

大物作家に自作を見せに行った 私 はダメ出しにもめげずに何度も書き直して持っていきました。

気の弱い作家はついに「これでいい」とギブアップしました。

作家の手によって大幅に書き直された処女作は、こうして雑誌に掲載されることになったのでした。

私はその原稿料で芸者遊びに出かけ、童貞を喪失します。

しかし、女性に夢中になっている間に、父が病気になってしまい、急いで帰りましたが 時 既に遅く、手遅れでした。

父の死という強いショックのおかげで目が覚めた私は母を連れて上京し、文壇を去って今の役所に勤めだしたのでした。

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