好色一代男/井原西鶴 <あらすじ、要約>

好色一代男/井原西鶴 <あらすじ、要約>

 

好色一代男 の作品は主人公の愛欲に満ちた破天荒な生活を生き生きと描写した作品です。
主人公の 世之介(よのすけ) は、現代でいうところの風俗嬢と60歳まで遊び歩きました。
その数なんと女性3,742人、美少年725人という驚く数字です。

好色一代男/井原西鶴  興味のある方は ぜひ原作を一読してみてください。
世之介はただの すけべ というわけではなく、女たちを援助するシーンも出てくるので、

今回のあらすじを読んだ感想とはまた違った人間像をいだくかもしれません。

<好色一代男/井原西鶴>

登場人物  性欲豊かな主人公   世之介(よのすけ)たった1人です

 

<あらすじ、要約>

世之介、7歳で性に開眼

夢介 というある金持ちが妾(めかけ)達と甘い生活を重ねるうちに、ある1人の男の子が生まれました。その男の子こそ、知る人ぞ知る 世之介(よのすけ) です。
世之介が7歳の頃の夏、世之介の隣室にいた侍女(じじょ)が夜中に気配を感じました。
侍女が明かりをつけて世之介の部屋に近づくと、世之介は その火を消してもっと近くへ などと言います。
侍女が 暗闇では足元が心配です というと、
世之介は 恋は人を盲目にする闇だということを知らないのか などと返します。
そして侍女の袖(そで)を引っ張り、自分の方へ引き寄せてしまいました。
世之介7歳にして、すでに恋に目覚めていたようです。
その後、日に日に性に目覚めていき、艶っぽい美人画を集めては部屋に閉じこもったり、
折り紙遊びをしているときでもオスとメスのつがいを負ったりと全く抜け目ないのでした。
こんなありさまで、世之介は60歳までにの54年間で女3,742人と戯れ、美少年752人とも遊びました。 よくもまぁ性尽きずに長生きしたことです。

 

世之介、出家させられても 遊ぶ

手当たり次第に女性と遊び歩いていた世之介でしたが、
19歳の時、ついに親に知られることとなり出家させられてしまいます。
世之介は出家をさせられ、最初の1日2日は耐えることもできましたが、
どうも仏の道は面白くないと思いすぐに逃げ出してしまいました。
放浪の旅を続けるうちに、世之介は漁師の町にたどり着きます。
その町は男が漁にでるとしばらく戻らないため、女たちがやたらと開放的で、
そこでも世之介は娘や女房達と遊びまわりました。
漁師の町もいいものだと世之介は満足しました。

世之介、遺産で大金持ち

ある日、世之介は知り合いの夫婦から父親が亡くなったことを知らされます。
実家に帰ってみると、母親から莫大な遺産が渡されます。
世之介は 夢がかなう時が来た。女を一人残らず買わずにはいられない と奮起しました。
世之介、34歳の歳の出来事でした。
大金持ちになった世之介は町中の女はもちろん、
江戸の吉原、大阪の新町、京都の島原と名所を巡っては情事を重ねました。

世之介、愛欲の果ては

世之介は女と遊び回る夢のような日々を20数年も繰り返しました。
この世の女という女を見尽くした世之介にはもう、現世に未練など残っていませんでした。
このとき、世之介は60歳になっていました。
そして、世之介は友人6人と 好色丸 と名付けた船で大阪から出港します。
ひとつとして見逃した遊女はいない。これから女護島(にょごがしま)に行って旅の締めくくりとしよう   世之介はそう言い、行方知らずになりました。

最後に船で出発するまでに 浮世に未練はない という表現をしていますが、
船には強精剤や媚薬、春画や寝床の秘具などを持ち込んでいます
そして目指す場所は 女護島。 さあ 彼の余生は~