日本近代文学全集3 岡本 綺堂他

 

 

日本名作速読朗読文庫
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名作速読朗読文庫vol.363 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集1
名作速読朗読文庫vol.364 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集2
名作速読朗読文庫vol.365 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集3
名作速読朗読文庫vol.366 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集4
名作速読朗読文庫vol.367 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集5
名作速読朗読文庫vol.368 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集6
名作速読朗読文庫vol.369 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集7
名作速読朗読文庫vol.370 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集8
名作速読朗読文庫vol.371 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集9
名作速読朗読文庫vol.372 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集10
名作速読朗読文庫vol.373 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集11
名作速読朗読文庫vol 374 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集12

名作速読朗読文庫vol.363 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集1

岡本 綺堂

岡本綺堂(おかもと きどう、1872年11月15日(明治5年10月15日) – 1939年(昭和14年)3月1日) は、小説家、劇作家。本名は岡本 敬二(おかもと けいじ)。著名な作品は、新歌舞伎の作者及び「半七捕物帳」などがある。

代表作品

箕輪心中      浪華の春雨     鳥辺山心中     佐々木高綱     番町皿屋敷     板倉内膳正     修禅寺物語     玉藻の前      修禅寺物語

本文内容見本

秋の修善寺  岡本綺堂

一             九月の末におくれ馳《ば》せの暑中休暇を得て、伊豆の修善寺温泉に浴し、養気館の新井方にとどまる。所作為《しょざい》のないままに、毎日こんなことを書く。        二十六日。きのうは雨にふり暮らされて、宵から早く寝床に這入《はい》ったせいか、今朝は五時というのにもう眼が醒めた。よんどころなく煙草《たばこ》をくゆらしながら、襖《ふすま》にかいた墨絵の雁と相対すること約半時間。おちこちに鶏が勇ましく啼《な》いて、庭の流れに家鴨《あひる》も啼いている。水の音はひびくが雨の音はきこえない。 六時、入浴。その途中に裏二階から見おろすと、台所口とも思われる流れの末に長さ一 間《けん》ほどの蓮根を浸してあるのが眼についた。湯は菖蒲の湯で、伝説にいう源三位《げんざんみ》頼政の室《しつ》菖蒲の前は豆州《ずしゅう》長岡に生れたので、頼政滅亡の後、かれは故郷に帰って河内村の禅長寺に身をよせていた。そのあいだに折々ここへ来て入浴したので、遂にその湯もあやめの名を呼ばれる事になったのであると。もし果してそうならば、猪早太《いのはやた》ほどにもない雑兵《ぞうひょう》葉武者《はむしゃ》のわれわれ風情が、遠慮なしに頭からざぶざぶ浴びるなどは、遠つ昔の上臈《じょうろう》の手前、いささか恐れ多き次第だとも思った。

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名作速読朗読文庫vol.363 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集1

VOL 件数 作家名  タイトル 文字数 文字量
363 1 岡本 綺堂 秋の修善寺 5586
363 2 岡本 綺堂 麻畑の一夜 11395
363 3 岡本 綺堂 11558
363 4 岡本 綺堂 池袋の怪 3194
363 5 岡本 綺堂 磯部の若葉 4492
363 6 岡本 綺堂 一日一筆 3772
363 7 岡本 綺堂 異妖編 14309
363 8 岡本 綺堂 有喜世新聞の話 16549
363 9 岡本 綺堂 5025
363 10 岡本 綺堂 鰻に呪われた男 16099
363 11 岡本 綺堂 海亀 8817
363 12 岡本 綺堂 恨みの蠑螺 14105
363 13 岡本 綺堂 江戸の化物 5400
363 14 岡本 綺堂 小坂部伝説 3469
363 15 岡本 綺堂 小坂部姫 101636
363 16 岡本 綺堂 叔父と甥と ――甲字楼日記の一節―― 2650
363 17 岡本 綺堂 鴛鴦鏡 4625
363 18 岡本 綺堂 お住の霊 3528
363 19 岡本 綺堂 御堀端三題 6087
363 20 岡本 綺堂 思い出草 6639
        冊数合計20冊

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名作速読朗読文庫vol.364 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集2

岡本 綺堂

岡本綺堂(おかもと きどう、1872年11月15日(明治5年10月15日) – 1939年(昭和14年)3月1日) は、小説家、劇作家。本名は岡本 敬二(おかもと けいじ)。著名な作品は、新歌舞伎の作者及び「半七捕物帳」などがある。

代表作品

箕輪心中      浪華の春雨     鳥辺山心中     佐々木高綱     番町皿屋敷     板倉内膳正     修禅寺物語     玉藻の前      修禅寺物語

本文内容見本

鐘ヶ淵      岡本綺堂

I君は語る。             僕の友人に大原というのがいる。現今は北海道の方へ行って、さかんに罐詰事業をやっているが、お父《とっ》さんの代までは、旧幕臣で、当主の名は右之助《うのすけ》ということになっていた。遠いむかしは右馬之助といったのだそうであるが、何かの事情で馬の字を省《はぶ》いて、単に右之助ということになって、代々の当主は右之助と呼ばれていた。ところで、今から六代前の大原右之助という人は徳川八代将軍吉宗に仕えていたが、その時にこういう一つの出来事があったといって、家の記録に書き残されている。由来、諸家の系図とか記録とか伝説とかいうものは、かなり疑わしいものが多いから、これも確かにほんとうかどうかは受け合われないが、ともかくも大原の家では真実の記録として子々孫々に伝えている。それを当代の大原君がかつて話してくれたので、僕は今その受け売りをするわけであるから、多少の聞き違いがあるかも知れない。その話は大体こうである。        享保《きょうほう》十一年に八代将軍吉宗は小金ヶ原で狩をしている。やはりその年のことであるというが、将軍の隅田川 御成《おなり》があった。

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名作速読朗読文庫vol.364 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集2

VOL 件数 作家名  タイトル 文字数 文字量
364 1 岡本 綺堂 温泉雑記 8123
364 2 岡本 綺堂 怪獣 14565
364 3 岡本 綺堂 怪談劇 1927
364 4 岡本 綺堂 影 (一幕) 19938
364 5 岡本 綺堂 画工と幽霊 9727
364 6 岡本 綺堂 籠釣瓶 67296
364 7 岡本 綺堂 かたき討雑感 3057
364 8 岡本 綺堂 河童小僧 2892
364 9 岡本 綺堂 蟹満寺縁起 10322
364 10 岡本 綺堂 鐘ヶ淵 12028
364 11 岡本 綺堂 12013
364 12 岡本 綺堂 火薬庫 10757
364 13 岡本 綺堂 我楽多玩具 2220
364 14 岡本 綺堂 勘平の死 26903
364 15 岡本 綺堂 木曽の怪物 ――「日本妖怪実譚」より 2691
364 16 岡本 綺堂 木曽の旅人 11516
364 17 岡本 綺堂 綺堂むかし語り 197893
364 18 岡本 綺堂 黄八丈の小袖 10207
364 19 岡本 綺堂 経帷子の秘密 11670
364 20 岡本 綺堂 魚妖 6869
 冊数合計20冊

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名作速読朗読文庫vol.365 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集3

岡本 綺堂

岡本綺堂(おかもと きどう、1872年11月15日(明治5年10月15日) – 1939年(昭和14年)3月1日) は、小説家、劇作家。本名は岡本 敬二(おかもと けいじ)。著名な作品は、新歌舞伎の作者及び「半七捕物帳」などがある。

代表作品

箕輪心中      浪華の春雨     鳥辺山心中     佐々木高綱     番町皿屋敷板倉内膳正

修禅寺物語     玉藻の前      修禅寺物語

本文内容見本

蜘蛛の夢  岡本綺堂

一   S未亡人は語る。

わたくしは当年七十八歳で、嘉永《かえい》三年 戌歳《いぬどし》の生れでございますから、これからお話をする文久《ぶんきゅう》三年はわたくしが十四の年でございます。むかしの人間はませていたなどと皆さんはよくおっしゃいますが、それでも十四ではまだ小娘でございますから、何もかも判っているという訳にはまいりません。このお話も後に母などから聞かされたことを取りまぜて申上げるのですから、そのつもりでお聴きください。 年寄りのお話はとかくに前置きが長いので、お若い方々はじれったく思召《おぼしめ》すかも知れませんが、まずお話の順序として、わたくしの一家と親類のことを少しばかり申上げて置かなければなりません。わたくしはその頃、四谷の石切横町に住んでいました。天王《てんのう》さまのそばでございます。父は五年以前に歿しまして、母とわたくしは横町にしもた家《や》ぐらしを致していました。別に財産というほどの物もないのでございますが、髪結床《かみゆいどこ》の株を持っていまして、それから毎月三 分《ぶ》ほど揚がるとかいうことで、そのほかに叔父の方から母の小遣いとして、一分《いちぶ》ずつ仕送ってくれますので、あわせて毎月 小《こ》一両、それだけあればその時代には女ふたりの暮らしに困るようなことはなかったのでございます。

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名作速読朗読文庫vol.365 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集3

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名作速読朗読文庫vol.366 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集4

岡本 綺堂

岡本綺堂(おかもと きどう、1872年11月15日(明治5年10月15日) – 1939年(昭和14年)3月1日) は、小説家、劇作家。本名は岡本 敬二(おかもと けいじ)。著名な作品は、新歌舞伎の作者及び「半七捕物帳」などがある。

代表作品

箕輪心中      浪華の春雨     鳥辺山心中     佐々木高綱     番町皿屋敷     板倉内膳正     修禅寺物語     玉藻の前      修禅寺物語

本文内容見本

女侠伝  岡本綺堂

一  秋の雨のそぼ降る日である。わたしはK君と、シナの杭州、かの西湖《せいこ》のほとりの楼外楼《ろうがいろう》という飯館《はんかん》で、シナのひる飯を食い、シナの酒を飲んだ。のちに芥川龍之介氏の「支那游記」をよむと、同氏もここに画舫《がぼう》をつないで、槐《えんじゅ》の梧桐《ごとう》の下で西湖の水をながめながら、同じ飯館の老酒《ラオチュウ》をすすり、生姜煮《しょうがに》の鯉を食ったとしるされている。芥川氏の来たのは晩春の候で、槐や柳の青々した風景を叙してあるが、わたしがここに立寄ったのは、秋もようやく老いんとする頃で、梧桐はもちろん、槐にも柳にも物悲しい揺落《ようらく》の影を宿していた。わたし達も好きで雨の日を択《えら》んだわけではなかったが、ゆうべは杭州の旅館に泊って、きょうは西湖を遊覧する予定になっていたのであるから、空模様のすこし怪しいのを覚悟の上で、いわゆる画舫なるものに乗って出ると、果して細かい雨がほろほろと降りかかって来た。

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名作速読朗読文庫vol.366 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集4

VOL 件数 作家名  タイトル 文字数 文字量
366 1 岡本 綺堂 銀座の朝 2020
366 2 岡本 綺堂 九月四日 2587
366 3 岡本 綺堂 久保田米斎君の思い出 8651
366 4 岡本 綺堂 蜘蛛の夢 22950
366 5 岡本 綺堂 栗の花 2715
366 6 岡本 綺堂 くろん坊 16983
366 7 岡本 綺堂 源之助の一生 3582
366 8 岡本 綺堂 7336
366 9 岡本 綺堂 郊外生活の一年 大久保にて 3930
366 10 岡本 綺堂 拷問の話 8349
366 11 岡本 綺堂 五色蟹 11655
366 12 岡本 綺堂 子供役者の死 8504
366 13 岡本 綺堂 こま犬 10944
366 14 岡本 綺堂 山椒魚 8673
366 15 岡本 綺堂 慈悲心鳥 13281
366 16 岡本 綺堂 島原の夢 4456
366 17 岡本 綺堂 十番雑記 8057
366 18 岡本 綺堂 修禅寺物語 13885
366 19 岡本 綺堂 修禅寺物語 ――明治座五月興行―― 1856
 366 20 岡本 綺堂 正月の思い出 2087
 冊数合計 20冊

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名作速読朗読文庫vol.367 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集5

岡本 綺堂

岡本綺堂(おかもと きどう、1872年11月15日(明治5年10月15日) – 1939年(昭和14年)3月1日) は、小説家、劇作家。本名は岡本 敬二(おかもと けいじ)。著名な作品は、新歌舞伎の作者及び「半七捕物帳」などがある。

代表作品

箕輪心中      浪華の春雨     鳥辺山心中     佐々木高綱     番町皿屋敷     板倉内膳正     修禅寺物語     玉藻の前      修禅寺物語

本文内容見本

探偵夜話  岡本綺堂

遼陽陥落の報知は無論に歓喜の声をもって日本じゅうに迎えられたが、殊に師団の所在地であるだけに、ここの気分はさらに一層の歓喜と誇りとをもって満たされた。盛大な提灯行列が三日にわたって行なわれて、佐山君の店の人達も疲れ切ってしまうほどに毎晩提灯をふって歩きつづけた。声のかれるほどに万歳を叫びつづけた。そのおびただしい疲労のなかにも、会社の仕事はますます繁劇を加えるばかりで、佐山君らはほとんど不眠不休というありさまで働かされた。けさも朝から軍需品の材料をあつめるために、町から四里ほども距《はな》れている近在を自転車で駈けずりまわって、日の暮れる頃に帰って来ると、もう半道ばかりで町の入口に行き着くというところで、自転車に故障ができた。田舎道をむやみに駈け通したせいであろうと思ったが、途中に修繕を加える所はないので、佐山君はよんどころなしにその自転車を引き摺りながら歩き出した。

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名作速読朗読文庫vol.367 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集5

VOL 件数 作家名  タイトル 文字数 文字量
1 岡本 綺堂 女侠伝 12312
367 2 岡本 綺堂 自来也の話 4631
367 3 岡本 綺堂 真鬼偽鬼 11074
367 4 岡本 綺堂 心中浪華の春雨 13248
367 5 岡本 綺堂 人狼 23318
367 6 岡本 綺堂 西瓜 15816
367 7 岡本 綺堂 水鬼 19504
367 8 岡本 綺堂 青蛙神 32343
367 9 岡本 綺堂 青蛙堂鬼談 124556
367 10 岡本 綺堂 世界怪談名作集 01 序/目次 1169
367 11 岡本 綺堂 世界怪談名作集 02 貸家 26077
367 12 岡本 綺堂 世界怪談名作集 03 スペードの女王 28448
367 13 岡本 綺堂 世界怪談名作集 04 妖物 9247
367 14 岡本 綺堂 世界怪談名作集 05 クラリモンド 31466
367 15 岡本 綺堂 世界怪談名作集 06 信号手 13189
367 16 岡本 綺堂 世界怪談名作集 07 ヴィール夫人の亡霊 11516
367 17 岡本 綺堂 世界怪談名作集 08 ラッパチーニの娘 アウペパンの作から 32064
367 18 岡本 綺堂 世界怪談名作集 09 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃 27673
367 19 岡本 綺堂 世界怪談名作集 10 廃宅 18795
367 20 岡本 綺堂 世界怪談名作集 11 聖餐祭 5514
冊数合計 20冊   文字数合計461960

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名作速読朗読文庫vol.368 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集6

岡本 綺堂

岡本綺堂(おかもと きどう、1872年11月15日(明治5年10月15日) – 1939年(昭和14年)3月1日) は、小説家、劇作家。本名は岡本 敬二(おかもと けいじ)。著名な作品は、新歌舞伎の作者及び「半七捕物帳」などがある。

代表作品

箕輪心中      浪華の春雨     鳥辺山心中     佐々木高綱     番町皿屋敷     板倉内膳正     修禅寺物語     玉藻の前      修禅寺物語

本文内容見本
中国怪奇小説集  夷堅志  岡本綺堂

妖鬼を祭る 祁《き》州の汪《おう》氏の息子が番陽《はよう》から池《ち》州へ行って、建徳《けんとく》県に宿ろうとした。その途中、親しい友をたずねて酒の馳走になっているうちに、行李《こうり》はすでに先発したので、汪はひとりで馬に乗って出ると、路を迷ったものとみえて、行けども行けども先発の従者に逢わないので、草深い森の奥へ踏み込んでしまった。そのうちに日が暮れかかると、草むらから幾人の男があらわれて、有無《うむ》をいわさずに彼を捕虜《とりこ》にして牽《ひ》き去った。行くこと何百里、深山の古い廟のなかへ連れ込まれて、汪はその柱へうしろ手に縛り付けられた。何を祭ってあるのか知らないが、かれらは香を焚《た》き、酒を酌んで、神像の前にうやうやしく礼拝して言った。

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名作速読朗読文庫vol.368 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集6

VOL 件数 作家名  タイトル 文字数 文字量
368 1 岡本 綺堂 世界怪談名作集 12 幻の人力車 27037
368 2 岡本 綺堂 世界怪談名作集 13 上床 24557
368 3 岡本 綺堂 世界怪談名作集 14 ラザルス 20073
368 4 岡本 綺堂 世界怪談名作集 15 幽霊 7279
368 5 岡本 綺堂 世界怪談名作集 16 鏡中の美女 20481
368 6 岡本 綺堂 世界怪談名作集 17 幽霊の移転 12901
368 7 岡本 綺堂 世界怪談名作集 18 牡丹灯記 4897
368 8 岡本 綺堂 玉藻の前 138745
368 9 岡本 綺堂 探偵夜話 142001
368 10 岡本 綺堂 父の怪談 6236
368 11 岡本 綺堂 父の墓 3344
368 12 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 01 凡例 526
368 13 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 02 開会の辞 2670
368 14 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 03 捜神記(六朝) 17287
368 15 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 04 捜神後記(六朝) 15228
368 16 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 05 酉陽雑爼(唐) 18964
368 17 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 06 宣室志(唐) 12272
368 18 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 07 白猿伝・其他(唐) 13298
368 19 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 08 録異記(五代) 6438
368 20 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 09 稽神録(宋)
 冊数合計20冊

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名作速読朗読文庫vol.369 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集7

岡本 綺堂

岡本綺堂(おかもと きどう、1872年11月15日(明治5年10月15日) – 1939年(昭和14年)3月1日) は、小説家、劇作家。本名は岡本 敬二(おかもと けいじ)。著名な作品は、新歌舞伎の作者及び「半七捕物帳」などがある。

代表作品

箕輪心中      浪華の春雨     鳥辺山心中     佐々木高綱     番町皿屋敷     板倉内膳正     修禅寺物語     玉藻の前      修禅寺物語

本文内容見本

馬妖記  岡本綺堂

一    文禄《ぶんろく》二年三月、その当時、小早川隆景は朝鮮に出征していて、名島の城には留守をあずかる侍たちが残っていた。九州一円は太閤秀吉に征伐されてから日が浅いので、なんどき何処から一揆の騒動なども起らないとも限らない。また朝鮮の戦地には明《みん》の大軍が応援に来たというのであるから、その軍《いくさ》の模様によっては更に加勢の人数を繰出さなければならない。それやこれやで留守あずかりの人びとも油断がならず、いずれも緊張した心持でその日を送っていたが、そのなかでも若い侍たちは張り切った馬のように自分のからだを持て扱っていた。「なぜ留守番の腰ぬけ役などに廻されたかな、せめて虫押えに一揆でも起ってくれればよいが――。」 戦地から出陣の命令が来るか、それとも近所に一揆でも起ってくれるかと、そんなことばかりを待ち暮らしている若侍たちの耳に、こういう噂が伝えられた。

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名作速読朗読文庫vol.369 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集7

VOL 件数 作家名  タイトル 文字数 文字量
369 1 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 10 夷堅志(宋) 16499
369 2 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 11 異聞総録・其他(宋) 13687
369 3 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 12 続夷堅志・其他(金・元) 8890
369 4 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 13 輟耕録(明) 7886
369 5 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 14 剪灯新話(明) 10336
369 6 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 15 池北偶談(清) 11402
369 7 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 16 子不語(清) 14974
369 8 岡本 綺堂 中国怪奇小説集 17 閲微草堂筆記(清) 13264
369 9 岡本 綺堂 月の夜がたり 9306
369 10 岡本 綺堂 停車場の少女 6305
369 11 岡本 綺堂 当今の劇壇をこのままに 1745
369 12 岡本 綺堂 読書雑感 2197
369 13 岡本 綺堂 8487
369 14 岡本 綺堂 鳥辺山心中 23361
369 15 岡本 綺堂 二階から 17053
369 16 岡本 綺堂 廿九日の牡丹餅 12657
369 17 岡本 綺堂 15083
369 18 岡本 綺堂 年賀郵便 1552
369 19 岡本 綺堂 白髪鬼 19043
369 20 岡本 綺堂 放し鰻 5331
冊数合計 20冊
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名作速読朗読文庫vol.370 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集8

岡本 綺堂

岡本綺堂(おかもと きどう、1872年11月15日(明治5年10月15日) – 1939年(昭和14年)3月1日) は、小説家、劇作家。本名は岡本 敬二(おかもと けいじ)。著名な作品は、新歌舞伎の作者及び「半七捕物帳」などがある。

代表作品

箕輪心中      浪華の春雨     鳥辺山心中     佐々木高綱     番町皿屋敷     板倉内膳正     修禅寺物語     玉藻の前      修禅寺物語

本文内容見本

半七捕物帳向島の寮  岡本綺堂
慶応二年の夏は不順の陽気で、綿ぬきという四月にも綿衣《わたいれ》をかさねてふるえている始末であったが、六月になってもとかく冷え勝ちで、五月雨《さみだれ》の降り残りが此の月にまでこぼれ出して、煙《けむ》のような細雨《こさめ》が毎日しとしとと降りつづいた。うすら寒い日も毎日つづいた。半七もすこし風邪をひいたようで、重い顳《こめかみ》をおさえながら長火鉢のまえに欝陶《うっとう》しそうに坐っていると、町内の生薬屋《きぐすりや》の亭主の平兵衛がたずねて来た。「お早うございます。毎日うっとうしいことでございます」「どうも困りましたね。時候が不順で、どこにも病人が多いようですから、お店も忙がしいでしょう」と、半七は云った。「わたくしどもの商売繁昌は結構と申してよいか判りません」と、平兵衛は腰から煙草入れを抜き取って、ひと膝ゆすり出た。「実は少し親分さんにお知恵を拝借したいことがございまして、その御相談に出たのでございますが――。いえ、わたくしの事ではございませんが、家で使って居りますお徳という下女のことで――」「はあ、どんなことだか、まあ、伺って見ようじゃありませんか」

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名作速読朗読文庫vol.370 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集8

VOL 件数 作家名  タイトル 文字数 文字量
370 1 岡本 綺堂 はなしの話 3642
370 2 岡本 綺堂 馬妖記 15886
370 3 岡本 綺堂 春の修善寺 3969
370 4 岡本 綺堂 半七捕物帳 01 お文の魂 17076
370 5 岡本 綺堂 半七捕物帳 02 石灯籠 16721
370 6 岡本 綺堂 半七捕物帳 03 勘平の死 16637
370 7 岡本 綺堂 半七捕物帳 04 湯屋の二階 16024
370 8 岡本 綺堂 半七捕物帳 05 お化け師匠 17091
370 9 岡本 綺堂 半七捕物帳 06 半鐘の怪 16388
370 10 岡本 綺堂 半七捕物帳 07 奥女中 16836
370 11 岡本 綺堂 半七捕物帳 08 帯取りの池 15965
370 12 岡本 綺堂 半七捕物帳 09 春の雪解 15747
370 13 岡本 綺堂 半七捕物帳 10 広重と河獺 18853
370 14 岡本 綺堂 半七捕物帳 11 朝顔屋敷 15846
370 15 岡本 綺堂 半七捕物帳 12 猫騒動 16344
370 16 岡本 綺堂 半七捕物帳 13 弁天娘 19674
370 17 岡本 綺堂 半七捕物帳 14 山祝いの夜 11032
370 18 岡本 綺堂 半七捕物帳 15 鷹のゆくえ 19789
370 19 岡本 綺堂 半七捕物帳 16 津の国屋 34400
20 370 20 岡本 綺堂 半七捕物帳 17 三河万歳 17071
冊数合計 20冊
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名作速読朗読文庫vol.371 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集9

岡本 綺堂

岡本綺堂(おかもと きどう、1872年11月15日(明治5年10月15日) – 1939年(昭和14年)3月1日) は、小説家、劇作家。本名は岡本 敬二(おかもと けいじ)。著名な作品は、新歌舞伎の作者及び「半七捕物帳」などがある。

代表作品

箕輪心中      浪華の春雨     鳥辺山心中     佐々木高綱     番町皿屋敷

板倉内膳正    修禅寺物語     玉藻の前      修禅寺物語

本文内容見本

半七捕物帳  大阪屋花鳥  岡本綺堂

一              明治三十年三月十五日の暁方《あけがた》に、吉原 仲《なか》の町《ちょう》の引手茶屋桐半の裏手から出火して、廓内《かくない》百六十戸ほどを焼いたことがある。無論に引手茶屋ばかりでなく、貸座敷も大半は煙りとなって、吉原近来の大火と云われた。それから四、五日の後に半七老人を訪問すると、老人は火事の噂をはじめた。「吉原がたいそう焼けたそうですね。あなたにお係り合いはありませんか」  「御冗談でしょう。しかし六、七年前に焼けて、今度また焼けて、吉原も気の毒ですね」と、わたしは云った。「まったく気の毒です」と、老人は顔をしかめた。「どうも吉原の廓《くるわ》は昔から火に祟られるところで、江戸時代にもたびたび火事を出して、廓内全焼という記録がたくさん残っています。なにしろ狭い場所に大きい建物が続いている上に、こんにちと違って江戸時代の吉原は、どんなに立派な大店でも屋根だけは板葺にする事になっていたんですから、火事の場合なぞはたまりません。片っぱしから火の粉を浴びて、それからそれへと燃えてしまうんです。したがって、怪我人なぞも多《おお》ござんしたよ。

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名作速読朗読文庫vol.371 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集9

VOL 件数 作家名  タイトル 文字数 文字量
371 1 岡本 綺堂 半七捕物帳 18 槍突き 16138
371 2 岡本 綺堂 半七捕物帳 19 お照の父 16176
371 3 岡本 綺堂 半七捕物帳 20 向島の寮 12740
371 4 岡本 綺堂 半七捕物帳 21 蝶合戦 15726
371 5 岡本 綺堂 半七捕物帳 22 筆屋の娘 15646
371 6 岡本 綺堂 半七捕物帳 23 鬼娘 15696
371 7 岡本 綺堂 半七捕物帳 24 小女郎狐 17323
371 8 岡本 綺堂 半七捕物帳 25 狐と僧 9138
371 9 岡本 綺堂 半七捕物帳 26 女行者 17044
371 10 岡本 綺堂 半七捕物帳 27 化け銀杏 17332
371 11 岡本 綺堂 半七捕物帳 28 雪達磨 11178
371 12 岡本 綺堂 半七捕物帳 29 熊の死骸 16394
371 13 岡本 綺堂 半七捕物帳 30 あま酒売 17623
371 14 岡本 綺堂 半七捕物帳 31 張子の虎 16226
371 15 岡本 綺堂 半七捕物帳 32 海坊主 18287
371 16 岡本 綺堂 半七捕物帳 33 旅絵師 18017
371 17 岡本 綺堂 半七捕物帳 34 雷獣と蛇 14483
371 18 岡本 綺堂 半七捕物帳 35 半七先生 17224
371 19 岡本 綺堂 半七捕物帳 36 冬の金魚 18406
371 20 岡本 綺堂 半七捕物帳 37 松茸 18228
        冊数合計20冊

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名作速読朗読文庫vol.372 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集10

岡本 綺堂

岡本綺堂(おかもと きどう、1872年11月15日(明治5年10月15日) – 1939年(昭和14年)3月1日) は、小説家、劇作家。本名は岡本 敬二(おかもと けいじ)。著名な作品は、新歌舞伎の作者及び「半七捕物帳」などがある。

代表作品

箕輪心中      浪華の春雨     鳥辺山心中     佐々木高綱     番町皿屋敷     板倉内膳正     修禅寺物語     玉藻の前      修禅寺物語

本文内容見本

百物語  岡本綺堂

秋の夜に若侍どもが夜詰《よづ》めをしていた。きのうからの雨のふりやまないで、物すごい夜であった。いつの世もおなじことで、こういう夜には怪談のはじまるのが習いである。そのなかで、一座の先輩と仰がれている中原武太夫という男が言い出した。「むかしから世に化け物があるといい、無いという。その議論まちまちで確かに判らない。今夜のような晩は丁度あつらえ向きであるから、これからかの百物語というのを催して、妖怪が出るか出ないか試してみようではないか。」「それは面白いことでござる。」     いずれも血気の若侍ばかりであるから、一座の意見すぐに一致して、いよいよ百物語をはじめることになった。まず青い紙で行燈《あんどう》の口をおおい、定めの通りに燈心百すじを入れて五間《いつま》ほど距《はな》れている奥の書院に据えた。そのそばには一面の鏡を置いて、燈心をひと筋ずつ消しにゆくたびに、必ずその鏡のおもてを覗いてみることという約束であった。勿論、そのあいだの五間《いつま》にはともしびを置かないで、途中はすべて暗がりのなかを探り足でゆくことになっていた。「一体、百ものがたりという以上、百人が代るがわるに話さなければならないのか。」

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名作速読朗読文庫vol.372 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集10

VOL 件数 作家名  タイトル 文字数 文字量
372 1 岡本 綺堂 半七捕物帳 38 人形使い 16182
372 2 岡本 綺堂 半七捕物帳 39 少年少女の死 11497
372 3 岡本 綺堂 半七捕物帳 40 異人の首 16462
372 4 岡本 綺堂 半七捕物帳 41 一つ目小僧 8054
372 5 岡本 綺堂 半七捕物帳 42 仮面 7860
372 6 岡本 綺堂 半七捕物帳 43 柳原堤の女 30768
372 7 岡本 綺堂 半七捕物帳 44 むらさき鯉 17408
372 8 岡本 綺堂 半七捕物帳 45 三つの声 13137
372 9 岡本 綺堂 半七捕物帳 46 十五夜御用心 21349
372 10 岡本 綺堂 半七捕物帳 47 金の蝋燭 21916
372 11 岡本 綺堂 半七捕物帳 48 ズウフラ怪談 17648
372 12 岡本 綺堂 半七捕物帳 49 大阪屋花鳥 27190
372 13 岡本 綺堂 半七捕物帳 50 正雪の絵馬 27029
372 14 岡本 綺堂 半七捕物帳 51 大森の鶏 19412
372 15 岡本 綺堂 半七捕物帳 52 妖狐伝 21649
372 16 岡本 綺堂 半七捕物帳 53 新カチカチ山 24205
372 17 岡本 綺堂 半七捕物帳 54 唐人飴 24317
372 18 岡本 綺堂 半七捕物帳 55 かむろ蛇 24426
372 19 岡本 綺堂 半七捕物帳 56 河豚太鼓 22912
372 20 岡本 綺堂 半七捕物帳 57 幽霊の観世物 19214
        冊数合計20冊

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名作速読朗読文庫vol.373 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集11

岡本 綺堂

岡本綺堂(おかもと きどう、1872年11月15日(明治5年10月15日) – 1939年(昭和14年)3月1日) は、小説家、劇作家。本名は岡本 敬二(おかもと けいじ)。著名な作品は、新歌舞伎の作者及び「半七捕物帳」などがある。

代表作品

箕輪心中      浪華の春雨     鳥辺山心中     佐々木高綱     番町皿屋敷     板倉内膳正     修禅寺物語     玉藻の前      修禅寺物語

本文内容見本
からたちは普通に枳殻と書くが、大槻博士の『言海』によるとそれは誤りで、唐橘と書くべきだそうである。誰も知っている通り、トゲの多い一種の灌木で、生垣などに多く植えられている。別に風情もない植物で、あまり問題にもならないのであるが、春の末、夏の初めに五弁の白い花を着ける。暗緑色の葉のあいだにその白い花が夢の如くに開いて、夢の如くに散る。人に省みられない花だけに、なんとなく哀れにも眺められる。

代表作品

米国の松王劇     平造とお鶴     亡びゆく花      三崎町の原     ランプの下にて     フランス紀行     離魂病      両国の秋      倫敦の一夜     鷲

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名作速読朗読文庫vol.373 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集11

合計冊数 20 合計文字数 475803
vol 件数      作家名  タイトル 文字数 文字量
373 1 岡本 綺堂 米国の松王劇 3616
373 2 岡本 綺堂 平造とお鶴 5017
373 3 岡本 綺堂 亡びゆく花 1417
373 4 岡本 綺堂 マレー俳優の死 6361
373 5 岡本 綺堂 三浦老人昔話 115627
373 6 岡本 綺堂 三崎町の原 2376
373 7 岡本 綺堂 箕輪心中 47348
373 8 岡本 綺堂 明治演劇年表 17907
373 9 岡本 綺堂 明治劇談 ランプの下 160957
373 10 岡本 綺堂 明治時代の湯屋 49914
373 11 岡本 綺堂 目黒の寺 1764
373 12 岡本 綺堂 餅を買う女 558
373 13 岡本 綺堂 薬前薬後 6460
373 14 岡本 綺堂 雪女 10506
373 15 岡本 綺堂 雪の一日 2455
373 16 岡本 綺堂 ゆず湯 13395
373 17 岡本 綺堂 指輪一つ 10298
373 18 岡本 綺堂 夢のお七 6646
373 19 岡本 綺堂 妖怪漫談 3293
373 20 岡本 綺堂 妖婆  9888
合計冊数20   合計文字数475803
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名作速読朗読文庫vol. 374 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集12

岡本 綺堂

岡本綺堂(おかもと きどう、1872年11月15日(明治5年10月15日) – 1939年(昭和14年)3月1日) は、小説家、劇作家。本名は岡本 敬二(おかもと けいじ)。著名な作品は、新歌舞伎の作者及び「半七捕物帳」などがある。

本文内容見本

倫敦の一夜  岡本綺堂

六月二十八日の午後六時、ハイド・パークの椅子によりながら講和条約調印の号砲を聞いた。号砲は池のほとりで一発又一発とつづけて打ち出されるので、黄い烟が青い木立のあいだを迸り出て、陰った空の下に低く消えてゆくのが眼の前にみえる。一隊ごとに思い思いのユニフォームを着けた少年軍が、太鼓をたたき、喇叭を吹きながら、足並をそろえて公園へ続々と繰込んでくる。今にも降り出しそうに暗い大空の下にも、一種のよろこびの色が漂って来たが、そこらに群がっている人たちは左のみに動かない。講和条約の調印――それは既定の事実だと云うような顔をしてみんな冷かに沈黙しているらしくも見えた。これが代表的英国人というのかも知れないと私は思った。

代表作品             米国の松王劇     平造とお鶴     亡びゆく花      三崎町の原     ランプの下にて     フランス紀行     離魂病      両国の秋      倫敦の一夜     鷲

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名作速読朗読文庫vol. 374 Professional版 読上機能付 岡本 綺堂 全集12

vol 件数     作家名  タイトル 文字数 文字量
374 1 岡本 綺堂 寄席と芝居と 26671
374 2 岡本 綺堂 四谷怪談異説 1146
374 3 岡本 綺堂 フランス紀行 5765
374 4 岡本 綺堂 離魂病 7364
374 5 岡本 綺堂 両国の秋 61991
374 6 岡本 綺堂 倫敦の一夜 2890
374 7 岡本 綺堂 我家の園芸 3827
374 8 岡本 綺堂 22521
374 9 岡本 綺堂 私の机 2005
合計冊数 9 合計文字数

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