竹取物語 <あらすじ、要約>
竹取物語は、仮名文字で書かれた日本で一番古い物語です。
竹取物語が書かれたのは、平安時代の前期にあたる900年頃で、当時はまだ漢詩□漢文が中心で、仮名文字はそれほど普及していませんでした。
そんな時代に、非常に読みやすい表現で 仮名文字 を多用しつつ、中国の漢籍を取り入れ、知的な読み物でもあり、平安文学として昔から人気があったようです。
竹取物語は現代語訳なら中学生、原文でも高校生レベルなら十分に読めます 全文を一読お勧めします
竹取物語 <あらすじ 要約>
物語のはじまり —>
今は昔、竹取の翁というもの有りけり
野山にまじりて、竹を取りつつ、よろづの事につかひけり
□ 昔、竹取の翁(おきな おじいさん)がいました
□ 山に入って竹を取り、いろいろなものを作っていました
□ ある日の夕暮れ、翁は1本の竹が光っていることに気が付きました
□ どうやら竹の中から光っているようで、あけてみると中には3寸(約9cm)ほどの小さな赤ちゃんがいました
□ 翁は 子供がいない私たちに、神様が授けてくれたものに違いない と思い、その赤ちゃんを家に連れて帰りました
□ 家に帰ると妻も大喜びで、すぐに赤ちゃんに夢中になりました
□ 翁が赤ちゃんを拾ってからというもの、翁は竹取に行くたびに黄金の入っている竹を見つけました
□ そのため、翁はどんどんと裕福になっていきました
□ ところで、赤ちゃんはどういうわけか成長がすこぶる早く、3カ月もすると10歳の美しい少女にまで成長しました
□ 翁たちはその子を なよたけのかぐや と名付けて、家の中で人目に触れないよう大切に育てました
□ しかし、かぐや姫の美しさはすぐさま噂となって都まで届き、5人の貴公子がかぐや姫に求婚しました
□ かぐや姫は乗り気ではなかったが、翁たちは彼女の将来を思って結婚話を受け入れた方がよいのではないかと
考えるようになっていきました
□ それでもかぐや姫は結婚する気などなく 私が望むものを持ってきてくれた方と結婚します といって、
5人にそれぞれ難しい代物を要求しました
かぐや姫が要求した内容と、その結果は つぎのようになります
1、天竺(てんじく)にある仏の御石(みいし)の鉢を希望
—> 近くにあった適当な鉢をもってきて その結果 断られました
2、蓬莱(ほうらい)の玉の石を希望
—> 偽物を作って その結果 断られました
3、火鼠(ひねずみ)の皮衣(かわぎぬ)を希望
—> 大金を使って偽物を買ってしまい その結果 断られました
4、龍の首に光る玉を希望
—> 船旅で嵐に巻き込まれ その結果 断られました
5、燕(つばくらめ)の子安貝(こやすがい)を希望
—> 燕の巣から落ちて その結果 断られました
□ こうして、5人の貴公子は誰一人、かぐや姫の要求を満たすことができませんでした
□ そのうち帝までもがかぐや姫に求婚するが、かぐや姫は 宮仕えするくらいなら死にます といってまったく取り合いませんでした
□ 3年ほどがたった頃、かぐや姫は月を眺めて何か考えていることが多くなりました
□ そしてついに、かぐや姫は翁たちに 私は月の人間で、もうすぐ帰らなければなりません と伝えました
□ 帝はかぐや姫を返すまいと尽力するが、8月15日の夜、かぐや姫は 天の羽衣(てんのはごろも) をまとって、月へと帰っていきました
□ 帝はかぐや姫が授けてくれた 不死の薬 を、天に一番近い山で焼かせました
□ 以来、その山は 富士の山 と呼ばれています
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